英語教育2025年3月号を読んで

英語教育2025年3月号 大修館書店 The English Teachers’ Magazine March 2025 Vol.73 No.14

第1特集 生徒のアウトプットを促進する 話すこと・書くことの指導と評価 第2特集 教師・生徒が安心できる 教室のルールづくり

評価基準を可視化したMIssionシートの実践例 大脇裕也(大東市立北条中学校教諭)

↓はMissionシートの例(やるべきことがはっきりわかって大変取り組みやすい)

https://www.taishukan.co.jp/item/eigokyoiku/materials/03_2025iss_07_1_MAT2196.pdf

↓は」1枚ポートフォリオ(取り組んだ結果や経過がよくわかる)

https://www.taishukan.co.jp/item/eigokyoiku/materials/03_2025iss_07_2_MAT6159.pdf

↓は「振り返りシート」オンラインでの提出は子どもが取り組みやすいと思う。さらに、Missionシートの提出がなければ、振り返りシートに取り組めない仕組みを作っていることも興味深い。

https://www.taishukan.co.jp/item/eigokyoiku/materials/03_2025iss_07_3_MAT2380.pdf

MEMO 英語の学習指導案で「生徒に〜させる」という意味で、letを使ってはいけない。「放っておく、したいようにさせる」と言う意味だからである。その際、makeだと無理やりさせる感じになるので、haveあるいはhelpやencourageを使うのがよいだろう。(p.46 大内由香里先生)

教材作成・意見共有に使えるICTツール 稲田幸実(館山市立第一中学校教諭)

無料で教材作成ができるサービス、LearnHip 並べ替え問題や空所補充問題を作成してくれる。

https://learnhip.com

「英語教育2025年2月号」を呼んで

英語教育 そもそも談話室 第23回 「Google翻訳伝達会」対策会議 奥住桂(埼玉大学准教授

アウトプットを急がない 生徒が翻訳ツールにすぐ頼ってしまう原因の一つは、インプットが足りていないこと。語彙や表現に馴染みが無ければ自分で文が作れないですよね。授業や単元の前半では、アウトプットを急がず、関連する話題について聞かせたり、読ませたりすることに時間を割きたいですね。

日本語母語話者が英語を習得するには2,200時間以上の学習が必要である. と言われている

英語教師のためのICT活用ガイド 髙橋有加(東京家政大学准教授)

ワイヤレスでスマホの画面を投影できるHDMIドングルを利用したプレゼン 

今は安価で3000円弱くらいでネットでも販売されている。

「百年の孤独」を読んで

「百年の孤独」ガブリエル・ガルシア マルケス(著) 鼓直(訳)

#完読できなかった悔しさ ―『百年の孤独』という試練

正直に言うと、久しぶりに一冊読み切れませんでした。何度も挑戦し、数ヶ月にわたってページをめくったのですが、途中で力尽きてしまったのが、ガブリエル・ガルシア=マルケスの名作『百年の孤独』です。

難攻不落の世界文学

2024年度、日本で最も売れた本とも言われるこの作品。言わずと知れたノーベル文学賞作家による世界的な傑作ですが、読む側にも覚悟が求められる一冊です。

私の場合、特に苦戦したのは「ブエンディア家」の世代を超えた物語構造。同じ名前が何度も繰り返し登場するせいで、途切れ途切れに読み進めていると「あれ、今のホセ・アルカディオは父?息子?孫?」と、すぐに迷子になってしまうのです。一気に読めればまた違ったのかもしれませんが、私の読書リズムでは、今回は完読に至りませんでした。

それでも魅力は圧倒的

途中で挫折したとはいえ、物語の世界観は圧倒的でした。蜃気楼の村・マコンドを舞台にしたブエンディア家の栄枯盛衰の100年。その過程で描かれる、孤独という宿命に翻弄される一族の姿は、幻想的でありながらもどこか生々しく、現実と幻想の間をたゆたう読後感が残ります。

あらすじ:『百年の孤独』

マコンドという蜃気楼の村で幕を開けたブエンディア家の物語。開拓から繁栄、衰退、そして廃墟へと至る百年の歴史を通じて、一族に連綿と受け継がれる「孤独」の運命。その運命は、絶望と希望、苦悩と悦楽、現実と幻想、死と生をすべて呑み込みながら、壮大に語られます。1967年に発表され、世界文学史に名を刻むこの作品が、2024年の今もなお、多くの読者を引き寄せてやまないのは、その普遍的なテーマが時代を超えて響くからでしょう。

完読できなかったからこそ

正直、今回は悔しいです。けれど、完読できなかったからこそ「この本の持つ底知れぬ深さ」を実感したのかもしれません。次こそは、もっと時間を作って一気に読破したい。そう思わせる、まさに「読む側を試してくる作品」でした。

もし次に読む機会があれば、系図をメモしながら読み進めてみようと思います。あの世界を最後まで旅する日を、必ず迎えたい――そんな気持ちだけは強く残った読書体験でした。

「読めなかった」という経験すら、記憶に刻まれる。それが『百年の孤独』でした。