英語教育9月号を読んで

英語教育9月号 大修館書店 September 2021 Vol.70 No.7

第1特集「小学校英語教科書活用のお悩みQ&A」 第2特集「ICT時代の『板書』を考える

「話す活動での教科書活用法とは?ー子どもの「伝えたい」を引き出し、表現につなげる 高田実里(熊本大学教育学部附属小学校教諭)

自分だけのoriginal Dictionaryに生かす 授業の中で学んだ語句や表現の中から、「これは使えるようになった!」「これからも先も活用したい。」という視点で、子ども自身が選択し、ファイリングしていく”My Original Dictionary”作りを行なっている。メタ認知も上がるし、何度も調べ直さなくても良いし、わからないことがわかるという実感を味わうことができる。

教科書とICT教材を効果的に併用するには?ーウェブサイト、手作り教材の活用法

教科書とリアルをつなげ深めるためのICT教材 

Dollar Street 色んな国の生活がわかるので、本当に興味深いサイトです。

https://www.gapminder.org/dollar-street

CNNのニュース動画 これは定番なので、馴染み深いサイトだと思うが、いろんなビデオ素材が転がっている。

https://www.cnn.co.jp/world/35141173.html

どんな生徒にもやさしい 集中を維持する板書・提示の工夫 加藤茂夫(新潟大学教授)

ワーキングメモリーは「脳の黒板」に喩えて、「目的に合わせて情報を覚えておきながら考える脳の働きで、学習を支える」機能を担っている。

ワーキングメモリーには次のような働き・特徴がある。①短期間情報を保持し、操作する。②音声言語、視空間、その他(エピソードなど)の情報を保持する部分と、各種情報の操作を制御する部分の4つからなる。③各部分の活動は取引(trade-off)関係にあり、ある部分の活動に過度の負荷がかかると、それ以外の部分の活動が制限される。④容量には限界があり、かつ個人差がある。⑤注意がそれたり、容量の限界を超えたりすると情報の保持や操作自体がうまくいかなくる。

ワーキングメモリーの容量が少ないとさまざまな不具合が起こる。こうした状況に対応する支援は4つのポイントにまとめられる。

「わける」 ひとまとまりの情報量が多すぎないようにしたり、覚えることに集中するよう促すことで、保存のための負荷を減らすことができる。例えば、作業をできるだけスモールステップにし、全体の流れをシンプルに。板書等の指示は端的に。口頭の指示も単文に分けて表現する。

「つなげる」授業の活動のまとまりと板書等のまとまりを対応させる。流れを明示する。生徒の身近な人物・物事、出来事などの関連づけて説明する(エピソード情報)。関連する絵や写真などを活用する(視覚情報)。曲、歌、チャンツなどを活用する(聴覚情報)。小物(props)や実物教材(realia)を活用する(エピソード、触覚情報)。手指などの繊細な部分の動きや、体全体の動きと関連させる(運動感覚情報)。

「しぼる」負荷を減らす。「はじまり(ねらいや目標)」や「終わり(まとめや結論)」を枠に囲むなどして明示する。色チョークや色ペンを効果的に用いる(色分けしすぎない、生徒の色覚について把握するなど)。板書のうちノートに写させたい箇所を「ノート」と書いたカードなどによって示す。

「くりかえす」大切な情報を繰り返し示すことは、情報保持への負荷を減らすとともに、長期記憶への転換を容易にする。ルーティーン、ペア・グループ活動の流れをパターン化する。情報提示の型(PPTの背景やフォント)を決める。ノートやワークシートなどの形式をパターン化する。

平成31年度(令和元年度)全国学力・学習状況調査の調査結果をもとにした「中学校英語指導事例集」について 市川信子(国立教育政策研究所学力調査官)、清水友晶(国立教育政策研究所学力調査官)

学習過程について ①コミュニケーションを行う目的や場面、状況などを把握し、学習の見通しを持つ ②意味のある文脈の中で、英語の特徴やきまりに気づき、理解する ③理解した特徴やきまりを活用して、英語仕様の正確さを高める ④学んだことを言語活動で再び活用し、学習を振り返る 私の授業の場合、④が圧倒的に弱い。①は学習活動の目的、場面、状況を生徒に伝え、②はOral Introduction, Oral Interactionへとつなげる場面(ここではまだ何をやっているのかわからず、モヤモヤしている)、③教科書の練習問題で口慣らしをする、ペアやグループ活動で言語材料の定型的な練習をする ④は①〜③を使って、探究をする場面。 この④が圧倒的に足らない。唯一、自己表現はさせているが、もっと深くまで掘り下げさせるような探究活動が必要ということだと思う。

単元末活動から始まる授業改善 太田洋(東京家政大学教授)

単元末活動を中心にUnitを組み立てていくのは、学習指導要領が改定されて教科書が今年から新しくなって、やり始めたところである。しかし、今一つ、発表の前になってからバタバタすることが多く、「まとめ」として扱うには程遠いような印象があったが、石川優子先生(埼玉県桶川西中学校)の授業から、少しヒントを得た。単元末で行うALTに伝えることを意識して、教科書本文のレポーティングをペアで行う。レポーティングとは、その授業で使った表現や学習した言語材料で、単元末活動で使えそうなものをメモし、ペアに伝えるというもの。こうすると、「自分にとって大切な表現を集めて自分の辞書作り」にもなるし、単元末活動の前になって焦ることがあまりないような気がする。

小学校↔︎中学校の学びをつなぐ現場のお悩みQ&A 大脇裕也(大阪府大東市立北条中学校教諭)

自己調整力育てる振り返りシートの工夫 振り返りカードの問い方によって、書き方が変わる。ありきたりの表現ではなく、「書きたくなるような問い方」に気をつけたい。今回の大脇先生のコラムにも、その問い方が載っている。①「他の人の発表を見て感じたこと」→友達の発表を見て、この工夫がとても良かったと感じたこと。 ②「次に向けて頑張りたいこと」→友達の発表を見て、自分の「こんな部分」が惜しかったな(もう少し努力できたな)と思うこと。③「テストを終えて(自分のできたところ)→今回の発表でこれだけは頑張った!こと次の発表へ向けてこれだけは頑張りたい!こと。

授業力は「書く力」に比例する 教師のための綴り方教室から 第6回 第2章「要約力を鍛える」②授業準備は7割にとどめ、3割は生徒と即興で紡ぐ 中嶋洋一(関西外国語大学教授)

「無理・無駄・むら」をなくせば思考が深まる 授業なら、「事実発問」を減らし「推論発問」や「評価発問」をバランスよく取り入れ、生徒と即興でやりとりをするということ。これらの発問は、価値観偏差や多様性を引き出す。生徒が「思考」を楽しむ授業にするには、このように生徒と即興で紡ぎ合う活動や時間を生み出すことが不可欠だ。ここで、「推論発問」とは、テキストの情報を元に、テキストには書かれていない内容を推論させるような発問のこと。

「引き算思考」なら、生徒の個性も際立つ 新聞に登場した猿の写真を提示し、「なぜ話題になったと思う?」と問いかけて、タイトルの一部を隠して内容を想像させる。単元を貫いて本文を読ませてもいいが、なんで読まなければならないのか理由もわからず、読みたいとも思っていない状態で読ませるよりは、めちゃくちゃ読みたい(聞きたい)と思わせてから、プリントを配ったり、教科書を開かせたりする手立てが必要だ。失敗の原因(ー(マイナス)の原理原則)教師のやりたいことを優先させる授業は、生徒の「なるほど!」を引き出しにくい。成功の原因(+(プラス)の原理原則)「目的・場面・状況」を踏まえた発問をすれば、生徒は自ら思考するようになる。自分が時間をかけて準備したものは、全部使いたくなるのが人間。途端に、授業は「予定調和」になる。授業の「3割」を生徒に委ねることを提案したい。「3割」は、授業で児童生徒が「自己決定」できる部分を作り、教師が彼らと「授業」を共同的に、かつ即興で紡いでいくという意味である。①「学力」の公式=素質+やる気+環境+素直さ ②地球市民の方程式:A(action)=MVP(mission, vision, passion) ③説得力=感情✖️論理✖️信頼 私がやっている授業はまさしく、「予定調和」だ。全部型にはめている。授業を流しているだけかもしれない。彼らの理解度を測ったことがない。3割を子どもたちに委ねるか。

ICTを活用した授業のパラダイムシフト 動画作成:初めの一歩 岩瀬俊介(学法石川高校中学校)

「Zoom」を使用し、録画機能を利用して撮影する方法 Zoomには録画機能があるから、画面共有で自分の顔を出しながら、音声やソフトを同時に使うことができる。パワーポイントのスライドに、話している様子と音声を吹き込む方法 PPTのスライドショーに自分の動画を入れ込むことができる。画質を選択することができるので、容量を心配しなくていい。

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