英語教育12月号を読んで

英語教育12月号 大修館書店 December 2021 Vol.70 No.10

第1特集「オンライン・対面授業に対応」ここから始める 普段の指導にICTをプラス 第2特集 全国に広がる・深まる ラウンドシステム授業は次のラウンドへ 第3特集 授業で・英語力アップでNHK英語講座フル活用術

オンライン+対面で行うハイフレックス授業諸法度 木村修平(立命館大学教授)

ノイズキャンセルアプリ「Krisp」聞く方も話す方もノイズをキャンセルしてくれる便利なアプリ。1週間に120分まで無料で利用できるそう。

リレー連載 英語教育時評 「言語能力と異文化感能力」(松本佳穂子 東海大学教授)

 指導要領には「発信能力」が強調されているが、私がそこで発見したのは、単に自分の意見を論理的に主張するだけではなく、相手の意見を共感しつつ傾聴し、少しずつ質問を投げかけながら妥協点を探る前向きな忍耐力、相手の考えを自分の規範や尺度によって決めつけず、「中間的な曖昧さ」を受け入れ、そこから新しい解決策をともに考える協働性であった。

行動変容を促す 教員研修のデザイン 第3回 「『大人の学び』」を生かす研修デザイン(森田正彦 茨城県教育研修センター指導主事)

経験を振り返る 塗り替えられる経験は、そのまま放置しておいても学びにはつながりません。コルトハーヘンは「経験による学びの理想的なプロセスとは、行為と省察が代わる代わる行われるものである」として、経験を学びに変えていくためには、省察の一部としての「振り返り」が必要であることを述べている。

授業力は「書く力」に比例する 教師のための綴り方教室から 第9回 第3章「編集力を鍛える」① 「教師の『編集力』は授業改善の切り札」(中嶋洋一 関西外国語大学教授ほか)

 プリント学習から「究極のノート指導」へ 左欄に日本文を書く。真ん中には、それを小学生でもわかる日本文(reshaped simple words)に直す。右欄には、それを英文にする。日英の作業は大切な訓練であるが、日日(日本語を英語に訳しやすい日本語にさらに直すこと)はもっと大切で、まとまった文章を格段になったり、スピーチ原稿を作ったりするときに、自分の日本語を英語にできない生徒のほとんどが、日本語を簡単な日本語にすることができない。コミュニケーションストラテジーの中では、「回避」にあたるが、話を途中でやめたりはしない。

 解説 教材研究を「事前、事中、事後」のいつ行っておられるだろうか。「事前」が圧倒的に多いのではないかと思う。しかし、それは新出単語の確認、プリントの作成など「授業に必要なもの」を用意するレベルで終わっていないだろうか。教師にとって大事なものは、むしろ「事中(授業中)」と「事後」である。「事中」は、授業中の予想外の生徒の考えや意見に臨機応変に対応するリアルタイムの教材研究であり、「事後」は、授業中にハッと気づいたことを次の授業で足したり、引いたり、または修正したりすることである。アンケートもそうだ。

 実例から眺める「豊かな文法」の世界 第9回 if I were youの学び方ー発話意図への注目ー (平沢慎也 慶應義塾大学講師)

 if I were youと発話意図 if I were youは、話し手が聞き手のすることをやめさせよう、それとは異なることをさせようとしている点が共通している。if I were youはこのように相手を嗜める、相手に助言するという発話意図を持って用いられるのが大半である。Michael: I’m gonna take my clothes off, then…. Monty:I wouldn’t do that if I were you. マイケル:服を脱ぐ、そうすれば。。。 モーティー:私ならそれはやめておくがね。

ブリティッシュ・カウンシルpresents English Richな授業のための指導技術ブラッシュアップ講座 第2回 「スピーキング指導のブラッシュアップ」(ロス・マルコム、河合千尋 ブリティッシュ・カウンシル)

やり取りの活動には、主に次の3つが脳内で同時に起こり、どれも瞬時に認知的処理が行われる必要があります。1.準備する(何を言いたいのか) 2.選択し配置する(伝える際どんな単語が必要か、順番はどう並べるか) 3.産出する(選択した単語や表現をどう発音するか)即興で話すことは、思考・判断・表現を伴う。

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