「同姓同名」を読んで

「同姓同名」下村敦史 幻冬舎文庫 令和4年9月10日初版

なんせ、ビブリオバトル全国大会中学生、高校生、大学生大会でチャンプ本になっている。ビブリオバトル全国大会三冠である。グランドチャンプ本である。

昨年度の3月に滋賀で行われたビブリオバトル中学生全国大会に行った時からずっと読みたくて、やっと読了できた。実に3ヶ月以上もかかってしまった。他の本に浮気をしてしまうのと、もったいなくて読み進めることができないから。

大山正紀(おおやままさのり)が幼児を殺害するところから物語が始まる。大山と同姓同名の人物がたくさん登場し、己の人生背景と絡めながら、ストーリーが進んでいく。同姓同名のためにネットや噂で取り上げられて迷惑を被る大山たち。

私はSNSで人とコミュニケーションをあまり取ったりしないので、ネット上で炎上したり、メチャクチャ叩かれたりという経験がない。聞いていて見ていて恐ろしいだろうなと思うが、SNSを一切やめてしまってはどうなのか?と疑問に思うことがある。やはり、ネット中毒の人には難しいことなのかもしれない。

最後の終わり方がおもしろく、唸ってしまった。

自分の名前で検索したことがある。いろんな分野のエキスパートがヒットした。私もブログを書いているので、少しずつ上に上がってきている感じがする。

以下は、幻冬舎文庫のあらすじ。

大山正紀はプロサッカー選手を目指す高校生。いつかスタジアムに自分の名が轟くのを夢見て
練習に励んでいた。そんな中、日本中が悲しみと怒りに駆られた女児惨殺事件の犯人が捕まった。
週刊誌が暴露した実名は「大山正紀」ーー。報道後、不幸にも殺人犯と同姓同名となってしまった
“名もなき”大山正紀たちの人生が狂い始める。
これは、一度でも自分の名前を検索したことのある、
名もなき私たちの物語です。

英語教育2024年6月号を読んで

英語教育 The English Teacher’s Magazine June 2024 Vol.73 No.3 大修館書店

第1特集 書き手の思いを伝える これからのライティング指導 第2特集 やる気から行動への架け橋 エンゲージメントを促す英語授業

小学校英語授業のアイデアBOX 第3回「ライティングをコミュニケーションにするために」増渕真紀子(東京都八王子市立浅川小学校英語専科講師)

各活動の必須アイテムとして「ライティング伝票」の使用が勧められている。確かに、いつもいつも同じことを言わなければならないので、この伝票はとても大切だと思う。

https://www.taishukan.co.jp/item/eigokyoiku/materials/06_2024iss_03_2_MAT6902.pdf

生成AI活用術研究所 第3回 「[基本編] プロンプト紹介サイト」を活用しよう 豊嶋正貴(國學院大学兼任講師)

生成AIは重宝させてもらっているが、思うようなものができてこないことがある。全て、「プロンプト」における指示不足である。↓のサイトの紹介があったので、見てみた。確かに参考にはなる。しかし、全ての生成AIを使用する人向けの汎用的なサイトなので、教育分野で働いている人、英語教育に関わる部分では少し物足りない。

https://prompt.quel.jp/

ICT活用の大ワザ・小ワザ ロイロノート編 第27回 ロイロノートのクラス管理ツールを活用しよう 徳千代太一 (ロイロ認定イノベータ)

クラス管理ツールについて いつも右側から出てきて、鬱陶しい画面だなと思っていたが、よく見るととても使い勝手が良く、「そんな機能があったんだな」と感心してしまった。一番上のテレビのマークは「教員端末の画面を一時的に非表示」にできる。2番目の鍵と人のマークは、「生徒間通信ができない状態」にする。3番目の鍵のマークは、「生徒のアプリ画面をロックし、ロイロを一時的に操作できなくする」。4番目の人のマークは、「生徒が任意の「授業」に参加しているか確認」できる。

生徒の「思い」を伸ばすライティング指導と評価の工夫 駒井健吾(長野保健医療大学講師)

ライティングの評価とフィードバックについて 言語の正確さ(accuracy)にばかり目が向くと、萎縮した内容のライティングばかり産出されることになります。ではとにかくたくさん書かせれば良いかというと、産出できた語数だけが流暢さ(fluency)の指標であるとも言えません。内容面の豊かさについては、①豊富な語彙や表現を用いてパラフレーズしている、②伝えようとするメッセージに即して文の構造を決定している、③接続詞や副詞などを効果的に用いて文と文の間の結束が高まっている、などの点も流暢さと複雑さ(complexity)の面でライティングの質を決定する要素になります。観点別評価で言えば、正確さや語数については(知識・技能)の評価にとどめておき、(思考・判断・表現)では内容の豊かさと複雑さを評価することをお勧めします。

「話すこと」から「書くこと」の力を育む技能統合の活動 西村秀之(玉川大学准教授)

スモールトークを進める際に大切なポイントは、まず教師と生徒とのやり取り、Teacher-Student(s) (TS)インタラクションをしっかり行うこと。

無理なく効果的に行えるライティングのフィードバック 松下信之(大阪府教育庁主席指導主事)

一人一人の作品をグループ全員で推敲する(各作品8分程度)。その際、辞書や参考書を活用し、協力して正しい文章にするよう指示する。

評価・テストのお助けQ&A できる評価・続けられる評価のために 第3回 観点「主体的に学習に取り組む態度」の趣旨を正確に捉えよう 澤井陽介(大妻女子大学教授)

「粘り強さ」と「自己調整」。①自分の状況を見つめながら粘り強く課題を追求する姿 ②自らの学習を調整しながら課題の解決に向かおうとする姿

もう挫折しない! ニュース英語の読み方・学び方 第3回 「締まった」文を書くために、覚えておきたい構造 髙橋敏之(ジャパンタイムズ出版編集長)

英文記事を要約する際には、記事内の表現を自分でも実際に使うことになります。すなわち、記事を読むという「インプット」と、そこに出てくる表現を自分でも使うという「アウトプット」を同時にこなすことができるため、効率よく表現を吸収することができるのです。まずは読んだ記事を3文程度で要約することから始めましょう。最初の文で記事の最も大切なことを述べ、それに2文ほど加えて情報をつけた巣イメージで取り組むと良いでしょう。

「大相撲土俵裏」を読んで

「大相撲土俵裏」貴闘力著 彩図社 2024年6月 第1版

相撲に興味を持ち始めて数年になる。格闘技の中でも、歴史と伝統があり、相撲文化を確立しているところが大変面白い。相撲にしかあり得ない様々なことが絡んでいる。相撲は神事であり格闘技でありエンターテイメント的な部分も多分にある。勉強すべきところも大変多く、とにかく奥が深い。

大関まで上り詰めた貴闘力がそんな相撲の世界の裏の部分を暴露する。もっと言いたいことはあるのだろうが、本に載せられるギリギリのところを攻めている。

八百長は本当にあった。しかも多額のお金が動いている。年寄り株もお金で売買されていることもわかった。それはその当時「悪いこと」として認識されておらず、「ごく当たり前のこと」として広がっていたから、良心の呵責も感じなかっただろう。

酔っ払ってコンビニで見つけて衝動買いしてしまったが、かなり面白かった。

以下は、紀伊國屋オンラインショップでの「内容情報」から。

出版社内容情報

2022年から開始したYouTubeチャンネル「貴闘力部屋~相撲再生計画~」が、みなさんのおかげで2022年9月時点でチャンネル登録者数28万人を突破いたしました。

相撲業界の土俵裏には八百長や裏金、裏社会との繋がりなど悪しき風習が山ほど残っています。これまで、私の子どもたちが角界入りしたことにより、事実を言うことができませんでした。

しかし、この本が相撲業界の未来の発展に一役買うことを願って、10年の沈黙を経て全てここに告発いたします。

内容説明

元関脇・貴闘力が相撲界のタブーに切り込む!八百長、賭博、かわいがり、年寄株問題、協会の派閥争い、若貴との関係…相撲界の悪しき風習に対して物申す!

目次

1章 力士の金銭事情と当たり前の八百長
2章 裏社会と大相撲
3章 野球賭博の闇
4章 力士たちの土俵裏
5章 おかしすぎる相撲業界のシステム
6章 名門・二子山部屋の裏話

著者等紹介

貴闘力[タカトウリキ] 
1967年9月28日生まれ。15歳で元大関・貴ノ花の藤島部屋に入門。最高位は関脇。2002年9月場所で現役を引退後は「大嶽」を襲名し、大鵬部屋に移籍する。相撲協会を離れてからは実業家として焼肉店を経営。2020年から開始したYouTubeチャンネル「貴闘力部屋―相撲再生計画」では角界のタブーにも忖度なしに切り込み、大相撲の人気を復活させるべく活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。