“Tenet”を観て

ストーリーは以下の通り。映画.comより引用。

ダークナイト」3部作や「インセプション」「インターステラー」など数々の話題作を送り出してきた鬼才クリストファー・ノーラン監督によるオリジナル脚本のアクションサスペンス超大作。「現在から未来に進む“時間のルール”から脱出する」というミッションを課せられた主人公が、第3次世界大戦に伴う人類滅亡の危機に立ち向かう姿を描く。主演は名優デンゼル・ワシントンの息子で、スパイク・リー監督がアカデミー脚色賞を受賞した「ブラック・クランズマン」で映画初主演を務めたジョン・デビッド・ワシントン。共演はロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、アーロン・テイラー=ジョンソンのほか、「ダンケルク」に続いてノーラン作品に参加となったケネス・ブラナー、そしてノーラン作品に欠かせないマイケル・ケインら。撮影のホイテ・バン・ホイテマ、美術のネイサン・クローリーなど、スタッフも過去にノーラン作品に参加してきた実力派が集い、音楽は「ブラックパンサー」でアカデミー賞を受賞したルドウィグ・ゴランソンがノーラン作品に初参加。

2020年製作/150分/G/アメリカ
原題:Tenet
配給:ワーナー・ブラザース映画

公開してまだ間がないが、評価は3.7(2020年9月24日現在)。

かなりの期待作であり話題作である。この監督は、クリストファー・ノーランスの作品はいくつか観ている。「インターステラー」はかなり面白く、映画を観終わった後もその余韻にずっと浸っていたくらいだった。

私が歳をとったせいなのか、好みの問題なのか、わからないが、この映画には面白さを感じなかった。若者には、または、このような複雑でカーアクションや動きの多い映画が好きな人には受ける作品なのだろうか。

ストーリーが複雑で、画面が動きすぎるので、乗り物酔いみたいに気分が悪くなる。

過去に行き来できるホイール(ぐるっと回る回転式のエレベーター)がある。その設定では、過去に行くと全てが逆に動く。空気も肺には入らないので、携帯式の吸入器が必要である。

その過去に現代人が入ると、現代の人の動きは巡行で過去の人の動きは逆行、過去の人が現代に入ると、過去の人の動きは巡行で現代の人の動きは逆行になる。カーアクションも多く、気分が悪くなる。

しっかり予習して、2回以上観る気持ちがあれば、私のように中年で反応の鈍い人でも大丈夫だと思います。

あまりお勧めできないです。ごめんなさい。

「事故物件 恐い間取り」を観て

ストーリーは以下の通り。映画.comより引用。

事故物件住みます芸人」として、実際に9軒の事故物件に住んだ芸人・松原タニシの実体験を記したノンフィクション「事故物件怪談 恐い間取り」を亀梨和也主演で映画化。監督は、「スマホを落としただけなのに」「貞子」の中田秀夫が務めた。売れない芸人・山野ヤマメは「テレビに出してやるから事故物件に住んでみろ」と先輩から無茶ぶりされ、テレビ出演と家賃の安さから殺人事件が起きた物件に引っ越す。その部屋は一見普通の部屋だったが、部屋を撮影した映像には謎の白いものが映り込み、音声が乱れるなどといった現象が起こった。ヤマメの出演した番組は盛り上がり、ヤマメは新たなネタを求めて事故物件を転々とする。住む部屋、住む部屋でさまざまな怪奇現象に遭遇したヤマメは「事故物件住みます芸人」として大ブレークするが……。

2020年製作/111分/G/日本
配給:松竹

怖かったが、夜寝るときに頭から離れずに困る、というほどでは無いし、驚かされるシーンも数少なく、グロくもなく、「シャイニング」のように精神がやられるようなこともない。ちょいちょい、友情出演で芸人や有名芸能人が顔を出している。主人公は亀梨和也に似ているなあと思っていたら、その本人だったことが最後にやっと分かった。

ストーリー的には大変面白く、松村タニシさんという芸人の実話である。この映画では、事故物件に住んで4軒目までの話だが、ご本人は現在10軒目の事故物件に住んでいるとのこと。

モンスターとの対決のようなラストシーンだったので、そこは実話とはかけ離れている気がした。

私のようなホラー好きには、怖さがあまり感じられない映画であった。

中日新聞に取材されました

https://www.chunichi.co.jp/article/118342

ずいぶん前に取材を受けたので、新聞に掲載された頃にはもう忘れてしまっていたほどであった。

私は2018年度から敬和小学校の小学校6年生に(2019年度は小学校5年生と6年生)英語を教えに行っている。小学校文化を大切にしながら英語を小学生に嫌いならないように伝えるにはどうしたらよいか試行錯誤の連続である。一つ嬉しいのは、自分が育てた子どもたちが中学校へ上がってくるのである。小学校に感じていた英語教育へのジレンマは皆無である。「もっと小学校ではこんなことをしてほしい」ということがもしあれば、それは小学生に伝えきれなかった私自身の責任である。

私にはもう一つの大きな責務があり、それは小学校教員に英語の授業の仕方を伝授するというものである。現在、一緒にTTをしている先生は、非常に熱心で、日本人学校勤務経験者でもあるので、すでに授業の進め方を会得されている。小学校教員としてはベテランで、多分英語以外の教科は素晴らしい実践をお持ちであると推察する。私のやり方をご覧になって、すぐに取り入れられるところは取り入れ、実践されている。辿々しくても、ALL ENGLISHですることが価値があるということをすぐに理解されて、一生懸命英語を使って授業を展開している。そんな姿をぜひ他の小学校教員にも示していただきたいという気持ちでいっぱいだ。

これからも自分ができることとして、頑張ってやっていきたい。

第42回森会を終えて

2020年9月12日(土)に森会が中川地域交流センターで行われた。私を含めて5人の英語教員が集った。今回は、「指導と評価の一体化に関する参考資料」を今度こそは読み込んでいこうということで進められた。それぞれが参考資料の後半部分の割り当てが決められて、20分ほど個人で黙読、その後1人ずつ分担箇所を説明した。理解できないと嘆く場面もあったが、私がその都度解説をしながら、先へ進めて行った。

やはり、「主体的に学習に取り組む態度他」という3つ目の評価の観点で詰まることが多い。それはある意味当然で、今回から加わる観点である。今後10年間使用されるであろう観点であるが、前回そうであったように今後10年間で意味づけがどう変わるかわからない。移行措置期間である現在は、「粘り強さ」と「自己調整力」を図る観点であると言われているが、それも今後どうなるかわからない。今回勉強していて、思いついたこととしては、現在使用している振り返りカードの改定である。自由記述の体裁になっているが、子どもたちがあまりにも、「何を書いたらよいのかわからない」と言っているので、①めあてに対する振り返り、②本時でできるようになったこと、③わかったこととわからなかったこと、④本時で学んだことを次回にやってみようと思うこと、⑤発見した友達の素晴らしい部分、を書くように指導したところ、振り返りカードの書き方が変わった。「参考資料」には、その5つの項目を振り返りカードにあらかじめ記入しておいて、チェックボックス☑︎を用意し、✔︎を入れさせた項目について記入させるようにするとよいと書かれている。なるほど。すると、振り返る内容について焦点化でき、まとまった内容を記入することができる。

いずれにしろ、来年の4月に施行されるまでに準備が必要だ。まず、CAN-DOリストの見直しが必要だ。指導要領が変わる、教科書が変わる、子どもたちも変わる、発達段階も変わる、学校のCAN-DOを見直さなければならない。次に、学年の達成目標を適切に定めて、評価計画を入れながら学年計画を立てる必要がある。さらに、3観点と5領域のクロス評価を立てる必要がある。

まさに、すべきことが山積しているが、そのことに気づかせてくれた森会に感謝している。

英語教育9月号を読んで

9月号はの特集は、「小学校英語指導のキホン」と「プリント課題の活用術」。

アレン玉井光江先生(青山学院大学教授)の「今、あらためて問う小学校外国語教育の意義と目的」では、日本を含むOECD加盟国は、2030年に社会に飛び出す若者にはどのような力が必要で、またどのような教育を提供すべきなのかについて、Education 2030というプロジェクトを発足させていて、その中には、「逆境を跳ね返す力(resilience)」という力がある。嫌なことがあったり、壁があると、立ち向かわずすぐに諦めてしまったり、初めからやろうとしなかったりする子どもたちが多く見受けられる中、resilienceは必要なスキルになってくると思った。また、アレン先生は、「『外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方』を育成するために、外国語だけではなくその背景にある文化を理解することの重要性が指摘されています。様々な人々と出会い、共生していくためには、その人たちの文化を尊重し、『敬い』、そして『共感』することが必要です。」と語っている。多文化共生を目指すには、お互いを認め合い、少しだけ我慢して生活していくことは、外国籍の生徒が50%近くいる勤務校でも常に目にしている風景である。そして、「言語には、他の人と考えや想いを伝え合うという伝達機能だけではなく、思考を形成・進化させる思考機能があります。私たちは物事を理解し、問題を解決していくために言葉を使います。」と述べている。英語を学ぶということはコミュニケーションする手段を学ぶだけではなく、思考を深めるためにも必要なのである。

西原美幸先生(広島大学附属小学校主幹教諭)の「小学校で検定教科書を活用して深い学びを達成する授業への実践」では、「児童の思いに寄り添い『聞いてみたい』『伝えたい』という意欲が高まるような相手意識・目的意識のある場面設定や必然性のある活動を大切にすることである。」と述べている。そのために、①ストーリーの重要性を意識する ②これまでの学習と関連づける→気づきを促す発問を通して教師と子供がインタラクションする環境を作ることである。 ③他教科等での学習内容との関連を見出す→朝食メニューを考えて英語で子ども同士で交流させた。「朝食名人になろう」子どもたちが「やりたい」という気持ち、「伝えたい」という気持ちを醸成するような教材づくりを目指したい。(※日本人が英語を習得するために必要な学習時間の目安は2200時間)

山中隆行先生(琉球大学教育学部附属小学校教諭)の「小学校英語 教材づくりのイロハ」によると、今回の学習指導要領の改訂により、「英語科では言語活動が再定義され、『実際に英語を用いて互いの考えや気持ちを伝え合う活動』となった。山中先生によると、教材づくりのイロハは、「イ」→Easy to Learn(学びやすいかどうか)、「ロ」→Real to Learn(教材がよりほのの(実物)に近い物から学ぶ【オーセンティック】)、「ハ」→Heart to Learn(互いの考えや気持ちの伝え合いに繋がる教材【動画教材がオススメ】)であるという。

上原明子先生(都留文科大学教授)の「子どもたちが生き生きとするTeacher Talkの進め方」では、Small Talkについて述べられている。「Small Talkとは、『2時間に1回程度、帯活動で、あるテーマのもと、指導者のまとまった話を聞いたり、ペアで自分の考えや気持ちを伝えあったりすること』。そのねらいとして、①既習表現を繰り返し使用できるようにしてその定着を図る、②対話を続けるための基本的な表現の定着を図る、の2点である。

中西浩一先生(平安女学院大学准教授)の「小学校英語の指導と評価の一体化について」によると、評価には「育てる評価」と「記録に残す評価」があるという。指導(「育てる評価」)が継続的に行われて初めて「記録に残す評価」があるということが「指導と評価の一体化」ではないかという。

内田浩樹先生(国際教養大学教授)の「バランスの良い指導のために」の第6回「ランゲージとミーニングフォーカスのバランス」では、「読んだり聞いたりするときにその単語に出会った場合には、理解はできるけれど、自分が話したり書いたりするときにはすぐに思いつかないという段階です。この段階にある語彙をReceptive Vocabulary(RV)と呼びます。一方、自分が話したり書いたりするときにも自然に使えるようになった単語をProductive Vocabulary(PV)と呼びます。何回目にしてもRVとPVを覚えられないので、自分のメモのために。また、「同一の単語に繰り返し触れる機会が必要だということです。豊富なインプットを与えることこそが、MF(Meaning-Focused Language)の役割と言えます。LF(Language-Focused Meaning)で出会った単語がまず、RVとなります。教師のトークを聞く中でそれらの語彙に繰り返し出会うことを通して、次第にPVへと移行していきます。」

西森マリーさんの「今月の時事英語」のcancel cultureでは、PCのことについて。PC(Political Correctness:政治的に正しくあること=性別や人権などの差別をしないことビジネス英語を聞いていても何度も出てくる言葉である。

萩原一郎先生(都留文科大学特任教授)と久保野りえ先生(都留文科大学非常勤講師)の「授業作りの基礎基本」の「教科書本文を理解させる」では、「開本してからの黙読と補足解説は必須」、「『それって、つまりどういうこと?』と説明させるなどが必要」、「自分らしい言葉でパラフレーズできないか考えてもらいたい」、「教科書に書かれているfactを聞きますが、次第に、inferential question(推論発問)を入れていくと、とても面白いです」、「ところで、inferential questionとは、生徒の自由な感想を聞くようなopen endの質問とは違うのですか?」、「行間を読み取る”read between the lines”的な読み方と言ったらよいでそうか。直接は書かれていないけれど、教科書本文のアル部分から推測できるような質問です」、「graphic organizerですね。本文内容を視覚的に整理してあるものに空所があり、そこに適切な語を補わせる、というものです」

本名信行先生(青山学院大学名誉教授)の「多文化共生時代に学ぶ英語」の第6回「英語は自分のことをいう言葉」では、「公共施設の案内放送や、企業や各種団体のプロモーションビデオのナレーションも日本人ではなく、ネイティブが音声を担っている場合が多いようです。日本人にその能力がないからではなく、英語は外国語というイメージにとらわれているからでしょう。私たちは早く、こういった自己規制から自由になりたいものです。英語は『国際言語』なのだから、私たちは英語をもっと多方面で使い、自分たちの活動を世界の人々にどんどん伝えていく努力をすべきでしょう。日本人の知恵や判断位は、世界の人々の役に立つことがたくさんあるはずです。そのためには、発信型の英語学習が必要になります。」、「各国の英語教育では、自分の気持ちや考え、自国の価値体系と行動規範を英語で言えるようにする訓練が重要になります」、「英語は使わなければ使えるようにならないと伝えましょう」、「私たち英語教師は日本人が英語を話すときの重圧感を生み出しているのです。生徒の文法ミスを容赦なく挙げ連ね、彼らの自由な表現を制限してしまっています。教師は生徒が英語でコミュニケートしたという事実を評価してあげれば、そのような重圧感は軽減できるでしょう。その第一歩は教師が英語間を変えることなのです

鈴木祐一先生(神奈川大学准教授)、真家崚(ミシガン州立大学大学院博士課程)、菅清隆(ミシガン州立大学大学院博士課程)によると、Story-Retelling(SR)について書かれている。SRを効果的に行う上で重要な点としては、数回行うことや、SR後にもう一度本文を読み、うまくできなかった箇所を本文と比較することなどが挙げられます。また、リテリングの際、生徒の考えや意見を一言付け加えさせてもよいでしょう生徒の考えや意見を付け加えさせる活動は、It is for toの文も習ったことなので、させてみようと思った。

「幸せへのまわり道」〜A Beautiful Day in the Neighborhood〜を観て

https://www.misterrogers.jp/

8月30日(日)にふと思い立って、この映画を観に行った。決めては、トムハンクスが出演しているということと評価が結構高いということだった。以下はあらすじ(映画.comより引用)

https://eiga.com/movie/92230/

トム・ハンクスが、アメリカで1968年から2001年にわたって放送された長寿子ども向け番組の司会者フレッド・ロジャースに扮し、アカデミー助演男優賞にノミネートされたヒューマンドラマ。雑誌「エスクァイア」に掲載された新聞記者ロイド・ボーゲルによる記事の映画化で、ボーゲル役を「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」でもハンクスと共演したマシュー・リスが演じた。雑誌記者として華々しいキャリアを築いてきたロイド・ボーゲルは、姉の結婚式に招待され、そこで長らく絶縁していた父ジェリーと再会する。家庭を顧みず自分たち姉弟を捨てた父を、ロイドはいまだ許せずにいた。数日後、仕事で子ども向け番組の司会者として人気のフレッド・ロジャースを取材することになったロイド。フレッドは、会って間もないロイドが抱えている家族の問題や心のわだかまりを見抜き、ロイドもそんなフレッドの不思議な人柄にひかれていく。やがて2人は公私ともに交流を深めていくが……。監督は「ある女流作家の罪と罰」「ミニー・ゲッツの秘密」のマリエル・ヘラー。

2019年製作/109分/G/アメリカ
原題:A Beautiful Day in the Neighborhood
配給:イオンエンターテイメント

淡々とストーリーが進む。喜怒哀楽を感じることもない。セリフはゆっくりで私は字幕なしでも英語が聴き取れる程だった。静寂が長い。気持ちを落ち着かせて、ホッとしながら観ることができる。登場人物の心理描写が細かく描かれている。表情やセリフの言い回しからどういう気持ちなのか推し量ることができる。

トムハンクスは実在したフレッド・ロジャースという、子ども番組のメインキャスターを務めた伝説的な人物に扮している。地下鉄に乗車するとその車両に乗っている全員が国籍人種関係なく子ども時代にお世話になったその子ども番組のテーマソングを熱唱する。感動的なシーンだった。

フレッドは怒りを鎮めるためにどうすればよいか。悲しみも驚きも全て怒りから発生いている。ピアノを弾いたり瞑想したり、どうすれば心の平静が保てるのかをいつも考えている。

重い過去を持っているロイド・ボーゲルに、過去に戻って自分探しをするように何回か示唆するが、なかなか戻れない。しかし、瀕死の父親ともう一度出会い直しをすることで、すべてがリセットされ、前向きに生きていこうと決意できるようになる。

この映画を観て、何度も自分の過去のことがフラッシュバックしてきた。亡くなった父親のこと、亡くなった母親のこと、弟のこと、5人の子どものこと、連れ合いのこと、自分の家族のことをとても強く感じられた。普段クヨクヨすることが多く、辛いことばかり意識が向いてしまうが、私には永久的な存在として、自分が作ってきた家族がある。よくよく考えれば、今は子どもたちの活躍や生活環境が変わった連れ合いの生き方を見ているのが、とても楽しみである。その生きる上での喜びを心の中に呼び起こしてくれたのが、この作品だった。

感じ方は人それぞれであるが、家族を強く意識させられた映画であった。かなりオススメである。

第41回森会について

2020年8月23日に中川地域交流センターで、第41回の「森会」が行われた。今回も意欲ある英語教員が私を含めて6人集った。今回は、「指導と評価の一体化に関する参考資料」の読み込みの続きと、現在津地区で採用されている小学校英語の教科書であるNEW HORIZON Elementary English Courseを見ていくことになっていた。私は遅刻して早退したので、どこまで進んだのかわからないが、話によると、小学校英語の教科書について勉強し、「指導と評価の一体化に関する参考資料」については今回も時間がなかったとのこと。主宰者のW先生が参加者全員の5、6年生の教科書を購入してもらっていた。いつもながらとても助かる。

いつも通り、参加者の近況報告からスタートした。

Writingについて話が出た。「『週末課題』」をさせているのだが、どのように添削し評価につなげていけばよいか、思案している。」ということだった。

まず、週末課題というのは、英作文に特化して、毎週末に与える自由英作文である。生徒の発達段階や習熟度に応じて、内容を変えることができる。1年生の最初であれば、「3文、10語以上」というルールを設定して、内容は「好きなスポーツ」「好きな教科」など、書きやすく教科書などを参考にできるような題目を与えると良い。2年生や3年生になれば、発達段階に応じて、ルールや内容も難易度を上げてやると英作文の力がつく。大切なことは、毎週提出させることである。評価については、提出した子どもの変化を具に捉え、フィードバックすること、そして頑張った成果が定期テスト等で発揮できるようにアドバイスすることが大切であると告げた。自分が添削したりALTが添削したり、プリントにして配付したり、様々な方法が考えられるが、その子がやる気を持ち続けるためにどうすればよいか、「なるべく正確に」、「自分の思いや考えが表現できるように」、「なるべくたくさん書けるように」、するにはどうすればよいか、子どもたちへの評価を自分の指導に生かしていくことが大切であると語った。

小学校英語について、私が実践していることをお話しさせてもらった。筆者は週に1回道路を隔ててすぐ横にある小学校の6年生に英語を教えている。今年で3年目になる。本年度から新学習指導要領下で英語が教科化された。文科や県、市のおかげて、移行措置から力を入れたこともあり、スムーズに移行できているという印象がある。「単元を見据えた指導計画を立てること」、「単元後に成果物(またはパフォーマンス)を作成し、単元で学んだことを整理すること」がポイントであることをお話しした。毎回の授業をこなしていくと、そのまとめの時間を取ることで、単元の内容が整理でき発表につなげていくことができる。

Unit2であれば、”How is your school life?”というテーマで、単元目標は「日常生活について伝え合おう」となっている。毎時間ターゲットとなる文が決まっており、1時間目は”I live in Tsu.”など住んでいる場所。2時間目は、”I go to Keiwa Elementary School.”など通っている学校。これらのターゲットとなる文をビデオを見たり、Teacher Talkを聞いたり、Small Talkをするなどの言語活動を重ねながら、慣れ親しみ、書くところまでつなげていく。ターゲットセンテンスをまとめて書くページが教科書に用意されており、達成度が見える化されている。毎回のターゲットセンテンスをまとめていくと、単元末の活動に移行することができる。とてもいい作りの教科書(NEW HORIZON Elementary English Course 6)であると思う。指導要領に掲げられていることを教科書どおりにこなせばある程度は達成できる。

英語を駆使しながらも、わからない部分を聞き、何度も挑戦させることが大切である。「素振りを何回もしてからバッターボックスに立つ」のではなく、「まずはバッターボックスに立って、三振したら何が悪かったのか考え、練習をして、もう1度バッターボックスに立つ」というこの考えを元に、授業を実践している。

毎週毎週が戦いであると思いながら、小学校へ行っている。やはり小学校は小学校の文化があり、中学校の先生にとって見習うべき点がたくさんある。「小学校英語の上位が中学校英語である」という考え方は間違っている。小学校→中学校というつながりの線上にある教科である。筆者は学校の枠を超えて指導ができているので、とてもラッキーであると最近思うようになったので、大変ではあるが、これからも続けていきたいと改めて思い直し、そのような決意を森会の中で話をさせてもらった。

「週末課題」について

週末課題に取り組み始めて、5年くらいが経過した。きっかけは、BENESSEが主催した英語教育セミナーに参加し、実践発表を聞いたことである。石川県七尾市の小中高連携についてであった。七尾市は近隣の中学校区とその校区内にある七尾高校で連携し英語教育を行い、成果を上げている。BENESSEのGTECを受験し、苦手ポイントを洗い出し、長期的にその部分を鍛え成果を上げていった。その子どもたちの苦手ポイントが英作文であった。私の勤務校も含めどこの学校もそうだと思うが、書くこと、殊更自己表現については苦手意識を抱えている子どもは多い。この地域も他の技能より低かったようだ。その苦手ポイントを克服するために、週末課題を行おうということになった。

週末課題というのは、英作文に特化して、毎週末に与える自由英作文である。生徒の発達段階や習熟度に応じて、内容を変えることができる。1年生の最初であれば、「3文、10語以上」というルールを設定して、内容は「好きなスポーツ」「好きな教科」など、書きやすく教科書などを参考にできるような題目を与えると良い。2年生や3年生になれば、発達段階に応じて、ルールや内容も難易度を上げてやると英作文の力がつく。現在では3年生を担当しているのだが、「55語以上、10分以上、接続詞を使うこと」など、ルールをいくつか設け、出題している。ただ一つ大切なことは、毎週提出させることである。

毎週提出させることで、書くことに抵抗が無くなるし、慣れてくる。ここが最も大切なことである。英作文を嫌がる生徒は多いが、大半が「あまり書いたことがないので、書きたがらない」ことである。しかも、本質的には自己表現したいのに、成長段階からか自己表現することが恥ずかしくて仕方がない年代でもある。指導の中でも、英文や英単語を視写することが英作文だと信じている英語教員もおり、自分の気持ちや考えを英文にするということは、新学習指導要領でも目標に掲げられているにもかかわらず、現場では行われていることが少ない。考えや思いをまとまった文にするということは、難しいことである。授業の中だけではその力をつけていくには時間が少なすぎるため、週末課題を行い、step by stepで、scaffoldingを与えながら、継続的に行うことが肝要である。このstep by stepとscaffoldingのさじ加減が教員の腕の見せ所だと思っている。

さらに、「writingは、exposeすること」という主張をしているのは、動機付けの学者である、Zoltan Donyeの言葉である。「成果物を人から見てもらえなければやる気が出ない。」逆に言うと、「せっかく作ったものだから、人に見てもらいたい。」という気持ちを醸成することである。人目に触れるとなれば自ずと頑張って仕上げるものである。ジャーナル化(子どもたちの成果物をコピーして配付、またはPCで打ち替えて配付)したり、掲示したり、授業の際に読んだりすることで、exposeすることができる。

詳しくデータを取ったわけではないが、これによって、自由英作文へのハードルは相当下がったと自負している。今年度はコロナの影響で臨時休校が続いたため、9月初旬になってもまだ7回目と、数少ない回数ではあるが、三重県公立高校の入試では必ず自由英作文は出題されるため、教科書のLet’s WRITEと連動させながらも、毎週続けていきたいと考えている。提出する習慣が付かない生徒が若干名いるが、Slower Learnerも私が提示した例文を写すだけでもよいと励ましながら、毎週提出するよう促している。