「性の多様性から『じぶん』について考える〜 誰もが排除されない社会を目指して 子どもたちとの出会いから見えてきたこと 〜

2021年2月6日(土)10:00 津人教橋内地区教職員研修会(ZOOM研修)津市立東橋内中学校 講師:田中一歩さん、近藤孝子さん

2年前にも本校に来て話をしてもらったことがある。そのために、同僚と大阪の布施で一歩さんと孝子さんがやっているイベントに出向き、忙しい合間を縫って打ち合わせをさせてもらったことがある。

「こんなこと言ったらあかんのやで」や「こんなことしとるで、あかんのや」とか。そんなことは一切仰らない。ご自分たちの考えや意見は押し付けない。ただ、ご自分たちの経験から話を一般化して話してください。うんうんと頷くことばかりだ。

今回は、ZOOMで研修することになり、一歩さんと孝子さんは大阪から。私たちは各職場と各家庭から(勤務日ではなかったために)参加することになった。本校では3年B組の教室に10人の先生が集まった研修を深めた。

印象に残ったのは、「セクシュアリティ(性のあり方)の4つの要素」について。LGBTからLGBTQ(Qはqueerで「自分の性がよくわからない」という意味)、最近、SOGIという言葉を知ったばかりなのに、この日はSOGIESC(ソジエスク)という言葉を初めて知った。Sex、Gender Identity、Gender Expression、Sexual Orientation、Sex Characteristicsの頭文字を取っている。

1番気になっているのは、

「性の多様性を受け入れられない」人がいること。その結果、「自分の性を否定」、「他人の性を否定」してしまうこと。

私たちは、「勝手にカテゴリーに当てはめてはいけない」。

「当たり前って何?」『普通って何?」

「普通そんなことせんやろ!!」とか「そんなん、当たり前やんか!!」とよく使うけど、普通や当たり前の意味はよくわかっていない自分がいる。

もっともっと、広く見ないと。もっと寛容な心を持たないと。

英語の授業ではありませんが、道徳の柴田先生の本で、授業を完コピ

2021年2月15日(月)第6校時 3年A組 主題「1冊の本と1本のペンが世界を変える」私たちの道徳〜あすを生きる〜(日本文教出版)

https://youtu.be/6aWBZUgy49s

休みの日、部活の終わりに、後輩で懇意にしてもらっている先生がいたので、先日このブログでも取り上げさせていただいた、柴田先生の本を熟読したので、完コピしてやるから、授業を見に来てと伝えた。もちろん喜んでくれた。

しかし、その会話を管理職も聞いており、「ぜひ私も見させて欲しい」と。そこからが怒涛ように話が先に進み、「ビデオを撮らせてほしい」「校内研修に位置付けて全員に公開してほしい」「教委に連絡するので指導案を作成してほしい」「柴田先生にも見せるので、ZOOMで同時配信する」、最終的には、「森がかなり張り切っているので皆さんみに来てあげてください」という私のわがままがみんなを巻き込むような形に仕立てあげられてしまった。

まあきっかけは何にしろ、自分の力になることなら頑張るし、私が頑張ることでそれが少しでも職員のプラスになるのであれば、やる価値はあった。

導入では、ウォームアップなしに、課題を設定し投げかけた。「正しいと思うことを正しいと人前で言うときの気持ちは?」柴田先生は内容項目と絡むこの課題設定を授業の冒頭で行うことはとても大切だと言う。今回私の設定した課題は、内容項目と絡んでいないので、柴田先生からは、「これまで一度でも国際社会に貢献しようと思った事はある?」という課題設定の方が良かったのではないかという指導を受けた。

さらに導入では、マララユスフザイの国連スピーチをYoutubeで視聴した。英語の授業でも習った所なので、生徒たちは真剣に見ていた。

展開では、補助発問をせず、いきなり主発問を行なった。前回のB組の授業では時間切れになってしまったので、主発問をすぐに持ってくることにした。「マララが国連のスピーチで訴えたかったことは何か?」少し考える時間を与えた後、全員起立させ、思いを発表させた。同じ思いの場合は着席して良い。ア、イ、ウ、エ、オの部屋を作り、板書した。「女性にも平等に教育を」、「すべての子どもに教育を」、「権利を大切に」、「みんなで声をあげよう」、「自由がほしい」など。その後、部屋ごとに起立させ理由・根拠を述べさせた。自分の経験や気持ちと絡めながら発表することができた。

ここで、柴田先生のやり方でやると、不思議と、子どもたちはよそ見をしたり要らん話をしたりしない。自分と違う意見の部屋の人たちが話をしている時も真剣に聞いている。起立させて、意見を述べさせると、また、名前のカードを黒板に貼ると、しっかり自分も参加しているという気にさせられるのだろうか。

最後に、「友達の意見を聞いて、はっ、ドキ、ガッテンと思ったことを話しましょう」と他者理解の上に、自分の成長を見とる場面にやってきた。「私は、◯◯さんの意見を聞いて、なるほどと思いました。」という形で、話をすることができた。

柴田先生からは、赤のチョークで四角に囲って、そこに、成長点を簡潔に書いてあげることが大切と教えてもらった。私はこの後で、授業冒頭に設定した課題に戻ったのだが、それは必要なく、黒板の赤の死角の中を見ると自分の成長を見とることができ、それが自己評価の見える化になるということだった。

このやり方は、魔法のようだった。子どもたちは食い尽くし、先生は授業の展開の仕方がとてもやりやすい。教材研究もしやすい。私はこれで3人の道徳の先生のやり方で授業をしたので、テーマや教材を見ながら、やり方を変えていこうと思う。

ノーマルな河合先生のやり方、部屋を作る柴田先生のやり方、価値観の変わった部分に線を引かせて前後で考えさせる渡辺先生のやり方、モラルジレンマ

もっと道徳の授業をやらせてほしい。