柴田八重子先生の「特別の教科」道徳の研修を受けて(校内研修)

2021年10月19日(火) 津市立東橋内中学校 

 柴田先生の著書を拝読させていただいて、授業をコピーしてやってみた。

柴田先生が主宰されているネット研修にも参加したことはある。

今回、初めて柴田八重子先生にお会いして、とても嬉しかった。結局「生」柴田先生は初めてということになる。「森と申します。よろしくお願いします。」授業前にご挨拶すると、「知ってますよ。」と言われ、とても感激した。しっかりと顔を認識してくださっている。

本校の2年B組を指導してくださった。2時間続きの1時間目は、オリエンテーション。道徳の授業では何が大切なのか、話をし、実際に体現できるように指導してくださった。「考えがまとまった人から、立ってください。」と言って、簡単な質問(このクラスの色は何色?)をした後、みんなが立つのを待つ。「言いたいという気持ちはみんなあるから、その気持ちを大切にする。言いたいと思えるまで待つ。」ということだった。柴田先生とは初対面なので、なかなか心を開かない子どもたちもいたので、立つまでに時間がかかったり、全員立たなかったりしたが、これを毎回心がければ、もっと時間は短く立てるようになるかもしれない。外国籍の子どもたちがたくさんいるので、質問の内容がわからなかったのかもしれない。いずれにしても、やってみよう。

さらに、「『はっ、ドキッ、がってん』と思った人の意見について述べてごらんなさい。」とおっしゃった。その部分は、いつもやっていることなので、みんな問題なくできていたようだ。また、発言者の方にヘソを向けて聞くこと、意見に対してリスペクトを持ち拍手すること、などは4月の道徳オリエンテーションをやって以来、ずっと心がけていたのでできていた。

6時間目、2時間続きの2時間目。全教員が集まって柴田先生の授業を参観する。「語りかける目」という題材で、阪神淡路大震災で目の前で母親が火事で亡くなってしまい、その遺骨をみながら途方に暮れている少女と遺体安置所を管理する警察官とのやりとりを描いた作品である。

ことの一部始終を語る少女に対して、何もできない無力感を感じ、その場から心を逃してしまう弱い警察官。最後まで話を聞いた後、少女の目を見て、語らなかった部分や言いたかった部分について、その後何年もの間、警察官は少女の目の語りかけている部分について考えを巡らせている。

柴田先生は、この題材の内容項目をD22「よりよく生きる喜び」で行った。「生命尊重」で行うこともできた。警察官の心の動きを捉えD22でやる方が深まるだろうということだった。私もそう思った。「よりよく生きる喜び」の学習指導要領解説には、美しく生きること、醜く生きることを厭うこと、などについては記述はあるが、「無力感」については書かれていない。

D22「よりよく生きる喜び」には無力感が書かれていないにも関わらず、題材に登場する警察官が、絶望する少女に何もしてやれないという「無力感」について、授業で取り上げるのはとても素晴らしいと思った。

授業後の検討会では、質問の口火を切った。「どの部分を主発問にすればいいのか。人間理解の部分を主発問にすると子どもからの意見を吸い取り易いのだが。」や「部屋をついたくさん作ってしまうのだが、どうすれば良いか。」など。主発問に関わる部分では、「価値に対する敏感さ。深く掘り下げようと思ったことに執着する。」とお答えいただいたが、私は大きな間違いをしていた。

テクニックが云々ではないことに気づいた。柴田先生は、「今日ここで、これについて話し合ったことを、ぜひ今後思い出してくださいね。」「心の底から聞かせてくれてありがとうね。」、「ご馳走になりました。」など、「道徳では、先生は私ではなく、友達なんだよ。」とオリエンテーションで語ったように、授業は、子どもたちが価値観についてすり合わせをしたり、自分の経験と題材の話をオーバーラップさせたり、自分の成功失敗体験を思い出したり、そして、頭の中を駆け巡った想いを頑張って、みんなの前で共有する場なのだ。

少々のテクニックがずれていても、道徳の授業が本来の目的を達成する場になれば、それでいいことがわかった。

柴田先生といえば、生徒を褒めること。いくつもいくつも名言が飛び出していた。どんなリストがあるのかお聞きしたら、ほとんど無意識で話しているとおっしゃっていた。

同僚の池◯さんと、「人間性が素晴らしいです。こんな先生に褒められたら、たくさん喋りたくなる。こうなりたいね。」と話していた。

「マスカレードナイト」を観て

あらすじは以下のとおり(映画.comより)

東野圭吾のベストセラー小説を木村拓哉と長澤まさみの共演で映画化した「マスカレード・ホテル」のシリーズ第2弾。原作小説のシリーズ第3作をもとに、ホテル・コルテシア東京に再び潜入した刑事・新田浩介と優秀なホテルウーマン・山岸尚美が難事件に挑む姿を描く。警察に届いた1通の匿名ファックス。その内容は、都内マンションで起きた殺人事件の犯人が、大みそかにホテル・コルテシア東京で開催されるカウントダウンパーティ「マスカレード・ナイト」に現れるというものだった。パーティ当日、捜査のため再びフロントクラークとしてホテルに潜入した警視庁捜査一課の刑事・新田浩介は、コンシェルジュに昇進した山岸尚美の協力を得て捜査を進めていくが、500人の参加者は全員が仮装して顔を隠していた。限られた時間の中、素顔のわからない殺人犯を捕まえるべく奔走する彼らだったが……。前作に続き「HERO」の鈴木雅之監督がメガホンをとった。

2021年製作/129分/G/日本
配給:東宝オフィシャルサイト

前作を見ていないせいか、ストーリー的には東野圭吾なので面白いが、あまりピンと来なかった。ただ、出演している俳優陣は豪華で、端役で出演されているですら、有名な方達ばかりだった。「友情出演:明石家さんま」となっていたが、1番最初のシーンでビルの大きなコーヒーCMの看板にドアップのさんまさんが出ていたのは気づいたが、どうもそれ以外のチョイ役で出演されているようだ。自分からこれを選んで見にいくことはないが、友達に誘われれば行ってもいいかな、という作品である。自分的には。

ワイルドスピード ジェットブレークを観て

あらすじは以下のとおり(映画.comより)

メガヒットカーアクション「ワイルド・スピード」シリーズの第9作。ドミニクはパートナーのレティや幼い息子ブライアンと3人で平穏な日々を過ごしていたが、否応なく自身の過去の罪と向き合うことに。ドミニクの実の弟ジェイコブの存在が初めて明かされ、その因果はファミリーを窮地に追い込んでいく。ファミリーは世界を揺るがす陰謀を阻止するため、凄腕の殺し屋で超一流の運転技術を持つジェイコブとの戦いに身を投じる。ビン・ディーゼル、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソンらおなじみのメンバーに加え、「ワイルド・スピード ICE BREAK」に登場したシャーリーズ・セロン扮する悪役サイファーや、サン・カンが演じるハンも再登場。さらに新たな敵となるドミニクの弟ジェイコブ役でジョン・シナが参戦。監督には、シリーズ第3作から第6作を手がけたジャスティン・リンが復帰した。

2021年製作/143分/G/アメリカ
原題:Fast & Furious 9
配給:東宝東和

パラリンピックのフィールドキャストのオフの日だったので、疲れていて頭が朦朧としていて、うとうとしていた。アメリカでは、「トルネードシャーク」という竜巻から大量のサメが降ってきて人を襲う、というようなあり得ないドラマが大ヒットしているみたいであるが、この作品もそれに近い。インド映画のように全てが入っていて面白い。アクション、SF、コメディ、怖い部分もあるし、全体的に面白く仕上がっている。しかし、内容は…かな?あまりお勧めできません。

英語教育9月号を読んで

英語教育9月号 大修館書店 September 2021 Vol.70 No.7

第1特集「小学校英語教科書活用のお悩みQ&A」 第2特集「ICT時代の『板書』を考える

「話す活動での教科書活用法とは?ー子どもの「伝えたい」を引き出し、表現につなげる 高田実里(熊本大学教育学部附属小学校教諭)

自分だけのoriginal Dictionaryに生かす 授業の中で学んだ語句や表現の中から、「これは使えるようになった!」「これからも先も活用したい。」という視点で、子ども自身が選択し、ファイリングしていく”My Original Dictionary”作りを行なっている。メタ認知も上がるし、何度も調べ直さなくても良いし、わからないことがわかるという実感を味わうことができる。

教科書とICT教材を効果的に併用するには?ーウェブサイト、手作り教材の活用法

教科書とリアルをつなげ深めるためのICT教材 

Dollar Street 色んな国の生活がわかるので、本当に興味深いサイトです。

https://www.gapminder.org/dollar-street

CNNのニュース動画 これは定番なので、馴染み深いサイトだと思うが、いろんなビデオ素材が転がっている。

https://www.cnn.co.jp/world/35141173.html

どんな生徒にもやさしい 集中を維持する板書・提示の工夫 加藤茂夫(新潟大学教授)

ワーキングメモリーは「脳の黒板」に喩えて、「目的に合わせて情報を覚えておきながら考える脳の働きで、学習を支える」機能を担っている。

ワーキングメモリーには次のような働き・特徴がある。①短期間情報を保持し、操作する。②音声言語、視空間、その他(エピソードなど)の情報を保持する部分と、各種情報の操作を制御する部分の4つからなる。③各部分の活動は取引(trade-off)関係にあり、ある部分の活動に過度の負荷がかかると、それ以外の部分の活動が制限される。④容量には限界があり、かつ個人差がある。⑤注意がそれたり、容量の限界を超えたりすると情報の保持や操作自体がうまくいかなくる。

ワーキングメモリーの容量が少ないとさまざまな不具合が起こる。こうした状況に対応する支援は4つのポイントにまとめられる。

「わける」 ひとまとまりの情報量が多すぎないようにしたり、覚えることに集中するよう促すことで、保存のための負荷を減らすことができる。例えば、作業をできるだけスモールステップにし、全体の流れをシンプルに。板書等の指示は端的に。口頭の指示も単文に分けて表現する。

「つなげる」授業の活動のまとまりと板書等のまとまりを対応させる。流れを明示する。生徒の身近な人物・物事、出来事などの関連づけて説明する(エピソード情報)。関連する絵や写真などを活用する(視覚情報)。曲、歌、チャンツなどを活用する(聴覚情報)。小物(props)や実物教材(realia)を活用する(エピソード、触覚情報)。手指などの繊細な部分の動きや、体全体の動きと関連させる(運動感覚情報)。

「しぼる」負荷を減らす。「はじまり(ねらいや目標)」や「終わり(まとめや結論)」を枠に囲むなどして明示する。色チョークや色ペンを効果的に用いる(色分けしすぎない、生徒の色覚について把握するなど)。板書のうちノートに写させたい箇所を「ノート」と書いたカードなどによって示す。

「くりかえす」大切な情報を繰り返し示すことは、情報保持への負荷を減らすとともに、長期記憶への転換を容易にする。ルーティーン、ペア・グループ活動の流れをパターン化する。情報提示の型(PPTの背景やフォント)を決める。ノートやワークシートなどの形式をパターン化する。

平成31年度(令和元年度)全国学力・学習状況調査の調査結果をもとにした「中学校英語指導事例集」について 市川信子(国立教育政策研究所学力調査官)、清水友晶(国立教育政策研究所学力調査官)

学習過程について ①コミュニケーションを行う目的や場面、状況などを把握し、学習の見通しを持つ ②意味のある文脈の中で、英語の特徴やきまりに気づき、理解する ③理解した特徴やきまりを活用して、英語仕様の正確さを高める ④学んだことを言語活動で再び活用し、学習を振り返る 私の授業の場合、④が圧倒的に弱い。①は学習活動の目的、場面、状況を生徒に伝え、②はOral Introduction, Oral Interactionへとつなげる場面(ここではまだ何をやっているのかわからず、モヤモヤしている)、③教科書の練習問題で口慣らしをする、ペアやグループ活動で言語材料の定型的な練習をする ④は①〜③を使って、探究をする場面。 この④が圧倒的に足らない。唯一、自己表現はさせているが、もっと深くまで掘り下げさせるような探究活動が必要ということだと思う。

単元末活動から始まる授業改善 太田洋(東京家政大学教授)

単元末活動を中心にUnitを組み立てていくのは、学習指導要領が改定されて教科書が今年から新しくなって、やり始めたところである。しかし、今一つ、発表の前になってからバタバタすることが多く、「まとめ」として扱うには程遠いような印象があったが、石川優子先生(埼玉県桶川西中学校)の授業から、少しヒントを得た。単元末で行うALTに伝えることを意識して、教科書本文のレポーティングをペアで行う。レポーティングとは、その授業で使った表現や学習した言語材料で、単元末活動で使えそうなものをメモし、ペアに伝えるというもの。こうすると、「自分にとって大切な表現を集めて自分の辞書作り」にもなるし、単元末活動の前になって焦ることがあまりないような気がする。

小学校↔︎中学校の学びをつなぐ現場のお悩みQ&A 大脇裕也(大阪府大東市立北条中学校教諭)

自己調整力育てる振り返りシートの工夫 振り返りカードの問い方によって、書き方が変わる。ありきたりの表現ではなく、「書きたくなるような問い方」に気をつけたい。今回の大脇先生のコラムにも、その問い方が載っている。①「他の人の発表を見て感じたこと」→友達の発表を見て、この工夫がとても良かったと感じたこと。 ②「次に向けて頑張りたいこと」→友達の発表を見て、自分の「こんな部分」が惜しかったな(もう少し努力できたな)と思うこと。③「テストを終えて(自分のできたところ)→今回の発表でこれだけは頑張った!こと次の発表へ向けてこれだけは頑張りたい!こと。

授業力は「書く力」に比例する 教師のための綴り方教室から 第6回 第2章「要約力を鍛える」②授業準備は7割にとどめ、3割は生徒と即興で紡ぐ 中嶋洋一(関西外国語大学教授)

「無理・無駄・むら」をなくせば思考が深まる 授業なら、「事実発問」を減らし「推論発問」や「評価発問」をバランスよく取り入れ、生徒と即興でやりとりをするということ。これらの発問は、価値観偏差や多様性を引き出す。生徒が「思考」を楽しむ授業にするには、このように生徒と即興で紡ぎ合う活動や時間を生み出すことが不可欠だ。ここで、「推論発問」とは、テキストの情報を元に、テキストには書かれていない内容を推論させるような発問のこと。

「引き算思考」なら、生徒の個性も際立つ 新聞に登場した猿の写真を提示し、「なぜ話題になったと思う?」と問いかけて、タイトルの一部を隠して内容を想像させる。単元を貫いて本文を読ませてもいいが、なんで読まなければならないのか理由もわからず、読みたいとも思っていない状態で読ませるよりは、めちゃくちゃ読みたい(聞きたい)と思わせてから、プリントを配ったり、教科書を開かせたりする手立てが必要だ。失敗の原因(ー(マイナス)の原理原則)教師のやりたいことを優先させる授業は、生徒の「なるほど!」を引き出しにくい。成功の原因(+(プラス)の原理原則)「目的・場面・状況」を踏まえた発問をすれば、生徒は自ら思考するようになる。自分が時間をかけて準備したものは、全部使いたくなるのが人間。途端に、授業は「予定調和」になる。授業の「3割」を生徒に委ねることを提案したい。「3割」は、授業で児童生徒が「自己決定」できる部分を作り、教師が彼らと「授業」を共同的に、かつ即興で紡いでいくという意味である。①「学力」の公式=素質+やる気+環境+素直さ ②地球市民の方程式:A(action)=MVP(mission, vision, passion) ③説得力=感情✖️論理✖️信頼 私がやっている授業はまさしく、「予定調和」だ。全部型にはめている。授業を流しているだけかもしれない。彼らの理解度を測ったことがない。3割を子どもたちに委ねるか。

ICTを活用した授業のパラダイムシフト 動画作成:初めの一歩 岩瀬俊介(学法石川高校中学校)

「Zoom」を使用し、録画機能を利用して撮影する方法 Zoomには録画機能があるから、画面共有で自分の顔を出しながら、音声やソフトを同時に使うことができる。パワーポイントのスライドに、話している様子と音声を吹き込む方法 PPTのスライドショーに自分の動画を入れ込むことができる。画質を選択することができるので、容量を心配しなくていい。