「英語教育2022年5月号」を読んで

英語教育5月号(大修館書店)May 2022 Vol.71 No.2

第1特集 新課程の授業とつながるテストづくり 目的・場面・状況を設定して 第2特集 学習者用デジタル教科書 実証事業開始にあたって デジタル教科書のトリセツ

私のメモ

It Don’t Mean a Thing (If It Ain’t Got That Swing) Ella Fitzgerald この場合のain’tは「haveの否定形」で、「スイングがなければ意味ないね」という意味。 ain’t は「be動詞/haveの否定形」ain’tは何回も何回も見るのに、なかなか覚えられない。

There was a boy playing in the park. A boy was playing in the park. a boyは新情報なので、「後ろの文のように新情報を文頭に置く形を避けるために、前の文を使う方が良い。」としばしば説明される。

体育系の「部」はteam, それ以外の音楽部、演劇部、科学部はclubと使い分けている。

目的・場面・状況を設定して新課程テストにつながる授業を考える」 根岸雅史(東京外国語大学院教授)

「読むこと」の「目的・場面・状況」の設定 「興味のある作家の生涯についてクラスで発表するためのスライドを作成する」という目的の場合と「最近学習したロンドンの劇場、Shakespeare’s Globeと以前ロンドンにあったThe Globeとの違いに興味があるので、違いを一覧表にして整理する」という目的の場合では、読み方はだいぶ違う。 「書くこと」の「目的・場面・状況」の設定 文章を誰に向けて何のために書くかがわからない。この言語活動を、日本に来たばかりのALTから、「次の週末にどこかに行きたいのだけれども、おすすめの場所を紹介してほしい。」と言われたとする。 授業において様々な「目的・場面・状況」を設定して、どのような「読み方・聞き方・書き方・話し方」をすべきかを生徒とともに考え、判断することが肝要。

「評価の観点」「単元」「目的・場面・状況」を結ぶ授業づくりとテスト作成 木村祐太(石川県白山市立北西中学校教諭)

教科書の本文や新出文法をしっかり学ぶ 「知識・技能」の授業 ① パラスポーツを扱う単元 「あなたは、クラスで有名な車椅子テニスプレーヤーについてスピーチで紹介しています」という場面を設定する。ここに、「クラスメイトは車椅子テニスプレーヤーについて知りません」という状況を設定することで、生徒のstory-tellingでの発話には、“I have watched their matches before. They were so exciting. You should watch them.”などの説明が加わる。② 日本在住のバングラディッシュ人男性の被災経験を扱う単元 「あなたはバングラディッシュ出身の日本在住の男性です。テレビのインタビューで被災体験について尋ねられています。被災の恐ろしさについて説明しましょう。Aさんは日本人のTVレポーターです。Bさんはバングラティッシュ出身の男性です。」と言った形で目的(被災体験を伝える)、場面(インタビュー)状況(自身が被災した)を設定した。 授業の終末では、「あなたは社会の先生で、中学3年生を教えています。受験対策として地理の小テストを作り出題します。今日学んだ表現を使って作成しよう」という形で、目的(地理クイズを出す)、場面(テスト)、状況(受験対策)を設定。

「新課程におけるスピーキングテストの実施と評価」渡邉聡代(栃木県立今市高等学校教師)

スピーキングテスト作成の際に参考になる「©️2022スピーキング評価ポータルサイト by 小泉利恵科研(20K00894)」

https://sites.google.com/view/speaking-assessment/

「思考・判断・表現」を意識した指導と評価ーペーパーテストを例に」 山本裕也(麹町学園女子中学校高等学校非常勤講師)

ペーパーテスト 海外で日本語を勉強している友人からメールをもらい、返信するという場面を設定し、その友人の悩みに対しての助言を与え、日本語の学習法の提案をすること 【目的・場面・状況の例】 指導と評価の一体化のために Global Scale of English (GSE) Teacher ToolkitもCAN-DOリストを作成する上で役立つ。

https://www.english.com/gse/teacher-toolkit/user/lo

「著作権Q&A 採択していない教科書のテキストを使用する注意点は?」 今村哲也(明治大学教授)

採択外教科書の中の各著作物も、授業の過程で行われるテストや活動にとって必要な限度の範囲であれば、許諾を得ずに、複製や公衆送信により使用できる。

指導と評価の一体化を目指した 生徒の学習改善を促すテスト問題 鈴木啓(新潟県立巻高等学校教諭、新潟大学教職支援センター講師)

テストの作成方法 「思考・判断・表現」の問題を作成する際には、以下の記述を参考にする。「思考・判断・表現」は、コミュニケーションを行う目的や場面、状況などに応じて、必要な情報を聞き取ったり読み取ったり、話し手や書き手の意図を把握したり、概要や要点などとらえたりしている状況を評価する。まず、「情報収集」・「意図把握」・「概要把握」・「要点理解」のうち、どのスキルを活用する問題にするかを決める。概要把握のスキルを測りたい場合は、内容に合う図、グラフ、英文を選ばせたり、英文を並べ替えさせたりする出題を適している。

端末利用にあたって 気になる目の健康への影響は? 丸山耕一(日本眼科医会理事)

ICT教材作成時の注意点 「赤と緑」「茶と緑」「赤と黒」「ピンクと水色」などの組み合わせは避けた方が良い。色覚に特性がある子どもには、白地の場合は青文字が見やすいとされている。青に黄色、黄色に黒、も見えやすいですね。また、色で区別がつけにくい場合は、文字に枠をつけて浮き上がらせる、線を引くなどの工夫もある。

https://www.gankaikai.or.jp/colorvision/detail/post_10.html

教科書の語彙・表現・文法を活かす リテリングの極意! 第2回 「リテリング指導の全体像」 佐々木啓成(京都府立鳥羽高等学校教諭)

登場人物になりきって音読する「なりきり音読」の需要生がますます高まるかも。本文の解釈において、「誰が」、「誰に対して」、「いつ」、「何を」、「どのように」、「なぜ」を考えながら、感情を含めて音読させることで、「思考・判断・表現」につながる音読となる。

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