「マインドフルネス ストレス低減法」を読んで

「マインドフルネス ストレス低減法」J. カバットジン 春木豊 訳 北大路書房

「ビジネス英語」のインタビューで、楽天に勤めている方の話を聞いて、マインドフルネスに興味を持った。楽天では、マインドフルネスルームが完備されており、マインドフルネスをしながら、社員が心のバランスを保つために、通っているようだ。もう少し詳しく知りたくなったので、この本を読もうと考えた。

呼吸法のエクササイズ

仰向けに寝て、吐くことに集中して穏やかに呼吸をする。吐くときにお腹を凹ませて、吸うときにはお腹を膨らませる。何も考えずに呼吸だけに集中する。心が呼吸から離れていったら、それを呼吸への集中に引き戻す。これを15分続ける。

「今この瞬間を大切にする」過去も未来もなく、今この瞬間、だから呼吸をすること、に集中する。今のあるがままを受け入れる。

瞑想中や呼吸の最中に、体の苦痛や不快感を感じても放置しておいてはいけない。その苦痛や不快感をよく観察すること。排除するのではなく受け入れれば、リラックスできることがわかってくる。すると、嫌なことやストレスがあっても大丈夫な自分ができる。心の中にスペースを作って、不快感や苦痛を客観的に観察し手放すこと。

ボディスキャニング

仰向けに寝て、呼吸に集中する。嫌なこと、不快感、苦痛は排除するのではなく観察する。左足のつま先から呼吸が出入りするイメージを保つ。体の隅々から頭のてっぺんまで同じように呼吸するイメージを保つ。45分行う。

ヨーガをするということは、「結びつける」ということ。心と体を結びつけること。究極的には、「自分と宇宙を結びつける」ということ。

ヨーガ瞑想法のエキササイズ

呼吸法やボディスキャニングの方法で、いくつものポーズで体をほぐしていく。ポーズとポーズの間は少し休憩を入れるといい。

痛みと苦痛はちがう

苦痛は、痛みに対するさまざまな反応ひとつ。苦痛は体の痛みからも精神的な痛みからも生じる。自分の考え方や感情、自分の体験の意味づけの仕方に関係してくる。苦痛は、痛みという体験に対する反応の一つにすぎない。

生活をシンプルにする

生活をシンプルなものにすれば、些細なことでも、生活に見違えるような変化をもたらすことができる。自分の時間を全て、「しなければならないこと」で埋め尽くしても、得るものはない。シンプルにするということは、「やらなければならないこと」、「やりたいこと」の優先順位を決めて同時に意識的に切り捨てることを選択すること。自分の中で静寂を守り、「何もしないこと」をする時間を作り出すように心がけること。

合わない人との関係を改善するためのエキササイズ

特に関係がうまくいっていない人、例えば憎しみを感じているような人を思い浮かべて、その人に対して、意識的に慈しみ、寛大さ、同情の気持ちを向け、嫌いだという感情や怒りを解き放つようにする。非常に大切なプロセス。

ストレスに強い人

ストレスに強い人は、「精神的タフネス」が強い人、「ストレス耐性」を持っている人と呼ばれる。このような人は、次の3つの心理的な特徴を持っている。1 コントロール(コントロールする力があると周りの環境に働きかけて事態をうまく進めることができる) 2 コミットメント(毎日のことに全力投球するなど、物事に積極的に関わり、何事にも真剣に取り組もうとすること) 3 チャレンジ(「人生には変化がつきものである」と考え、変化を「更なる前進のためのチャンス」として受け止めることができる。ストレスに強い人は、新しい状況を脅威ではなく、チャンスと考える) 自分の人生がどの方向に向かっているか、上の3つの特徴をどのように自分の人生の流れに合わせていけばよいか考えれば、ストレスのたまる環境の中でも、ストレスに打ち勝つ力を養うことができる)

敵意の強い人

まさしく私のことであるが、敵意の強い人は、弱い人に比べて、心臓疾患を患う可能性が4倍も大きい。心臓疾患だけでなく癌などのほかの病気による死の危険性も高くなる。敵意とは、「他者とは、一般的に利他的で信頼できないものである。」という考え方が基本にあって、「人の優しさを信じられない」という感情。「人は、自分の役に立つから友達を作るのだ」や「上司は私たちの仕事がうまく行けば自分の功績にしてしまうが、何か失敗があると部下の責任ということで片付けてしまうものだ」という考え方が、敵意の強い人の典型的なアンケートの答え方である。

時間を見つけて、マインドフルネスをやってみようと思う。ストレスや変化に強い人間になりたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です