英語教育2月号(大修館書店)February 2023 Vol.71 No.12
第1特集 リテリングの奥義 読んで・聴いて自分のことばで発信へ 第2特集 わたしの「受験英語」研究記
進化を続けるICTによる英語習得の効率化 松本青也(愛知淑徳大学名誉教授)
Otter 英語文字起こしソフト 文字起こしは本当に大変で、指導主事時代に日本語で何度かして見たことはあるが、1回の講演(90分)でほぼ1日仕事になる。↓のソフトを使用すると、無料で録音素材の文字起こしをしてくれる。
SlidePlayerはさまざまな話題いついてのプレゼンテーションが、ビデオやスライドショーにtranscriptがついた形で数百満点収録差されており、無料でダウンロードできるし、自分の作品をアップロードすることもできる。
自分の言葉で語る再話(retelling) 卯城祐司(筑波大学教授)
再話には「間違い」も「失敗」もない。恐れず、まずは一枚の絵を使ったPicture Descriptionなどから始めると良い。頭に残っている場面、一番伝えたい場面を言葉にすることができれば、それは立派な再話である。
良いリテリング指導のためのQ&A 佐々木啓成(京都府立鳥羽高等学校教諭)
リテリングの評価(ルーブリック)
理解しやすいリテリングであった(2点)、理解しにくいところもあったが、概ね理解できた(1点)、ほとんど理解できなかった(0点)
本文にはない語や表現を多く使っていた(2点)、本文にはない語や表現を少し使っていた(1点)、本文にはない語や表現を使っていなかった(0点)
①十分な声量で、②アイコンタクトを取りながら話していた(2点)、①と②のどちらかが不十分であった(1点)、①と②の両方とお不十分である(0点)
ここに、私のオリジナルで、リテリングをより言語活動に結びつけるために、自分の意見や気持ちを最後に入れさせると、”I think~.”や”I feel ~”を使って、
本文の内容を理解した上で、自分の意見や気持ちを入れている(2点)、本文の内容の理解はあまりしていないが、自分の意見や気持ちを入れている(1点)、自分の意見や気持ちを入れていない(0点)としたいところだ。
教師として知っておきたいアンガーマネジメント 佐藤恵子(一般社団法人アンガーマネジメントジャパン代表理事) 第5回アンガーマネジメントに「傾聴」が必要な理由
傾聴とは、相手の気持ちに寄り添い、心のパワーが回復するように目、耳、心を傾けて相手の話を聞くことを言う。円滑なコミュニケーションのために必須であり、人間関係を築く土台となる。
傾聴の技法 ①あいづち、うなずき:聞き手が口を挟まず聴くことで、自由に話すことができる ②繰り返し:相手の言った感情の言葉を繰り返すことで、話をしっかり聴いてもらえたと思える ③明確化:相手の明確にならない表現を適切な言葉に言い換えて伝える ④質問:相手の話していることが分かりにくい時に、具体的に話してもらうように質問する
傾聴をするときのポイント ①自分の価値観を横に置いて聴く。価値観の部分に自分の考え方の癖が出やすい ②感情にフォーカスして聴く ③相手の話を遮らず最後まで聴く ④自分の意見を押し付けない、批判しない、否定しないで聴く
傾聴をするときに気をつけたい「なぜ」の質問 「なぜ」、「どうして」は過去のことに対しての質問であり、このように質問されると相手は責められていると思い、話しにくくなる。「約束が守れなかったのは何か理由でもあるのかな?」や「◯◯にチャレンジしたいのはどうして?」などのように使う。「何がしたかったの?」
「ちょうど3時だ」→ ◯ It’s exactly 3 o’clock. ❌ It’s just 3 o’clock. (やっと3時だ。(まだ期待する時刻になっていない。)
soccer FIFAW杯で決勝トーナメントに進出した16チームのうち、soccerと公式に呼ぶのは日本と米国の2チームだけ。ほとんどのチームはfootball。昔は、Association footballと呼ばれていた。その単語を短くして接尾辞-erをつけるスラングが流行っていたので、その流れで、associationをdocに縮め、-erをつけたsoccerが作られた。世界組織FIFAはフランス語Federation Internationale de Football Associationの頭文字でfootball派。日本組織は日本サッカー協会だが、英語名はJapan Football Associationと使い分けている。
教科書・英作文のCEFRレベルをチェックするーEnglish Level Checker これは生徒の書いた英作文を修正したり、その生徒のレベルをCEFR基準で判定してくれるというもの。東京工業大学の奥村学先生の研究室で開発され、AIが学習し、自動レベル判定を行う。全面フリーで利用することができる。