2020年8月23日に中川地域交流センターで、第41回の「森会」が行われた。今回も意欲ある英語教員が私を含めて6人集った。今回は、「指導と評価の一体化に関する参考資料」の読み込みの続きと、現在津地区で採用されている小学校英語の教科書であるNEW HORIZON Elementary English Courseを見ていくことになっていた。私は遅刻して早退したので、どこまで進んだのかわからないが、話によると、小学校英語の教科書について勉強し、「指導と評価の一体化に関する参考資料」については今回も時間がなかったとのこと。主宰者のW先生が参加者全員の5、6年生の教科書を購入してもらっていた。いつもながらとても助かる。
いつも通り、参加者の近況報告からスタートした。
Writingについて話が出た。「『週末課題』」をさせているのだが、どのように添削し評価につなげていけばよいか、思案している。」ということだった。
まず、週末課題というのは、英作文に特化して、毎週末に与える自由英作文である。生徒の発達段階や習熟度に応じて、内容を変えることができる。1年生の最初であれば、「3文、10語以上」というルールを設定して、内容は「好きなスポーツ」「好きな教科」など、書きやすく教科書などを参考にできるような題目を与えると良い。2年生や3年生になれば、発達段階に応じて、ルールや内容も難易度を上げてやると英作文の力がつく。大切なことは、毎週提出させることである。評価については、提出した子どもの変化を具に捉え、フィードバックすること、そして頑張った成果が定期テスト等で発揮できるようにアドバイスすることが大切であると告げた。自分が添削したりALTが添削したり、プリントにして配付したり、様々な方法が考えられるが、その子がやる気を持ち続けるためにどうすればよいか、「なるべく正確に」、「自分の思いや考えが表現できるように」、「なるべくたくさん書けるように」、するにはどうすればよいか、子どもたちへの評価を自分の指導に生かしていくことが大切であると語った。
小学校英語について、私が実践していることをお話しさせてもらった。筆者は週に1回道路を隔ててすぐ横にある小学校の6年生に英語を教えている。今年で3年目になる。本年度から新学習指導要領下で英語が教科化された。文科や県、市のおかげて、移行措置から力を入れたこともあり、スムーズに移行できているという印象がある。「単元を見据えた指導計画を立てること」、「単元後に成果物(またはパフォーマンス)を作成し、単元で学んだことを整理すること」がポイントであることをお話しした。毎回の授業をこなしていくと、そのまとめの時間を取ることで、単元の内容が整理でき発表につなげていくことができる。
Unit2であれば、”How is your school life?”というテーマで、単元目標は「日常生活について伝え合おう」となっている。毎時間ターゲットとなる文が決まっており、1時間目は”I live in Tsu.”など住んでいる場所。2時間目は、”I go to Keiwa Elementary School.”など通っている学校。これらのターゲットとなる文をビデオを見たり、Teacher Talkを聞いたり、Small Talkをするなどの言語活動を重ねながら、慣れ親しみ、書くところまでつなげていく。ターゲットセンテンスをまとめて書くページが教科書に用意されており、達成度が見える化されている。毎回のターゲットセンテンスをまとめていくと、単元末の活動に移行することができる。とてもいい作りの教科書(NEW HORIZON Elementary English Course 6)であると思う。指導要領に掲げられていることを教科書どおりにこなせばある程度は達成できる。
英語を駆使しながらも、わからない部分を聞き、何度も挑戦させることが大切である。「素振りを何回もしてからバッターボックスに立つ」のではなく、「まずはバッターボックスに立って、三振したら何が悪かったのか考え、練習をして、もう1度バッターボックスに立つ」というこの考えを元に、授業を実践している。
毎週毎週が戦いであると思いながら、小学校へ行っている。やはり小学校は小学校の文化があり、中学校の先生にとって見習うべき点がたくさんある。「小学校英語の上位が中学校英語である」という考え方は間違っている。小学校→中学校というつながりの線上にある教科である。筆者は学校の枠を超えて指導ができているので、とてもラッキーであると最近思うようになったので、大変ではあるが、これからも続けていきたいと改めて思い直し、そのような決意を森会の中で話をさせてもらった。