アメリカの小売のトレンドが変わってきました。

 実践ビジネス英語4月号 Lesson2 「どうなる、小売ビジネス」Whither The Retail Businessを2週間聞いて

 アメリカでは、昨今、1990年代にシリコンバレーで起業した若者中心に流行した、ジーパンにスニーカーで仕事をするというスタイルがいまだにトレンドとして続いている。銀行ですら、ネクタイを身につけていない。服装の基準が緩やかになってきている。

 “Casual Friday”が多くの会社で当たり前の習慣になってきたが、1週間を通してカジュアルな服装でOK、“Casual Everyday”という会社があり、オフィス用の服装が売れなくなってきている。

 日本では、「クールビズ」「ウォームビズ」という言葉こそあれ、スーツ&ネクタイはまだ主流である。私も授業の時は、襟付きのシャツかジャケットを必ず着用することにしている。

 このようなアメリカのトレンドは10年して日本に輸入されることがあると、私の印象からそう思う。IT系企業の社員はあまりネクタイをしたりしない人も多く(顧客と接する時以外、業務上あまり必要ない)、日本にも徐々に浸透している感じがする。

 この2週間で印象に残ったフレーズ

You’re dressed to kill. (ビシッと決めてますね。)

The stylist template is shifting toward suits in plaid, pinstripes and other patterns. (スーツの方は、格子状やピンストライプなどが柄物のスーツに移行している。)

a lot of shopping mall now look like ghost towns. → うちの近所のモールはまだまだ大盛況だが、アメリカではゴーストタウンになっている。

the UN estimates that two-thirds of people worldwide will live in cities or urban areas by the year 2050. (世界の人口の3分の2は、2050年までに都市や市街地に住んでいるだろうと国連が推定している。)→今の繁華街は住宅地やマンションになり、商業施設が外に追い出される。

 聞き慣れない、”Pop-up stores”の記述もある。

They’re small stores that are set up quickly and which operates for a set of span time. Retailers use them to experiment with new products, technologies and services. They’re also a way of launching and promoting new brand. (小規模で、一定期間営業するための、すぐに開店できる店舗であり、新しいブランドやテクノロジー、サービスを展開する実験的なお店である。)

Another big development on the retail scene is cashless retail kiosks. (キャッシュレスのキオスク(小さな売店)がもう1つの大きな進展である。)→ 最近、会社のエントランスや大学に見られるようになった。

I suppose we’ll all have to get used to things like supermarket checkouts with no cashiers. (レジ係のいないスーパーのレジに慣れないと)→ マルヤスのコスモスは導入している。

 杉田先生からは、「ドレスコードの緩和は昼休みに運動したりする健康志向の労働者の増加にも関係している。」、「Business Casualからおしゃれな要素を加えたSmart Casualというドレスコードも生まれたが、線引きが難しい。」 というコメントもあった。

笑顔を心がけるだけで、幸せがやってくる。Chapter2、3

いつも機嫌がいい人の小さな習慣〜仕事も人間関係もうまくいく88のヒント 有川真由美著 毎日新聞出版

25 自分自身に投資する (p.72~73)

 金融に投資も多少なりともしているし、FXも興味がある。しかし、一番興味があるのは自分自身への投資である。勉強や本にお金をかけている。英語教育の雑誌、英語教育の書籍、ラジオ講座のテキスト、セミナーや研修会は県外に出かけることも多い。また、その研修会やセミナーに出席する前には講師の著書を必ず読むことにしている。体づくりのためのジムの会費、毎月読む本代など。旅行が好きなのでそこにかかるお金も経験から得られる学びとして、将来の自分への投資と考えている。自分や家族が経験を通して何かを学ぶとすれば、そこへかかるお金は少しも惜しいとは思わない。車、化粧品、装飾品、服、嗜好品など、羨ましいとは思うが、私の志向はそちら向きではない。

30 他人のためにお金を使う (p.82~83)

 私にはなかなかこの発想がない。一時海外への募金を始めたが、余りにも商業主義が激しくて、私のお金もちゃんと届いているのだろうか心配になり、止めた。アブダビに住んでいる時、イスラムの教えの一つ「喜捨(貧しい人にお金を寄付すること)」をしてみようと思ったことがあったが、ラマダンの時に大挙として子どもたちが私のフラット(マンショ)に来ては、「お金をくれ」というので断ると、暴言を吐いたりドアを蹴って帰って行き、あまりいい気持ちがしなかったので、それもやめておいた。後日、モスリム(イスラム教徒)に聞くと、「身内に困っている人はいないんですか?親戚にも?そんな方に喜捨するようにしているんですよ。」と。なるほど。よく考えたら、うちには金食い虫がたくさんまだ残っていた。子どもたちが全員社会に出たら、他の人へも考えていこう。

33 苦手な人にも自分から挨拶をする (p.90~91)

 苦手な人に挨拶をしないことはない。自分から挨拶もしている。ただ、気持ちがこもっていないかもしれない。笑顔で挨拶することが大切であることがわかった。しかも、相手の目を見て。

 たとえ相手が無視したとしても、いいではありませんか。それは相手の問題。「そのうち話すこともあるでしょう」と軽く流しておきましょう。挨拶というのは、相手のためだけではなく、自分のためでもあるのです。

34 相手の名前をたくさん呼ぶ (p.92~93)

 勤務校の子どもたちは、先生という呼称をよく使う。「先生、な、わかるやろ、先生。」や「昨日さ、先生、遊びに行ったやけどさ、先生。」外国籍の子どもたちによく見られる傾向であるが、親しみを込めてその呼称を使ってくれているんだなと思う。他の学年の生徒は授業に回っていないと、なかなか名前を覚えるのは難しいが、名前を呼ぶととても喜ぶ。目がキラキラ輝いて話を聞いてくれる。やはり「特別感」が生まれるのだろう。私も小さい頃はそうだった。ほとんど目立たない子どもだったので、先生から注目されることはなかったのに、それでも私のことを名前で呼んでくれる先生には一目置いたような気がする。私が学生時代に先生にしてほしかったことを今するようにしている。

 いつも身近にいる人、親しい人ほど、たくさん名前を呼んでください。たったそれだけのことで人は「自分を認めてもらえている」と確認できるのです。

37 人のいいところはすぐに口に出す (p.98~99)

 悔しいのか、反応が鈍いのか、羨ましいのか、人のよいところを声高に口に出すことがない。後から考えれば、「すごい。」と思えるようなことがあったのに、口に出していない。その時はすぐに反応できない。私の隣に座っている同僚は若いのにそれができている。ダメ出しも多いが、いいところはすぐに口に出しめちゃくちゃ褒めてくれる。私も後から気づいて伝えることがある。でもそれが精一杯。すぐに口に出すことはやってみようと思う。これは大人相手だけでなく、子どもにも。

 ふと思った時にすぐに口に出すのがポイントです。一番の効果は、褒めた本人がいい気分になることでしょう。相手も自分も幸せになれる褒め週間は、どんどん実践しましょう。

38 応援する人を持つ

 若い時は、職場で、「この人はすごい!」と思った人に、ずっと付き纏うことにしていた。お酒が好きな人の場合は、酒席に何度も一緒させてもらって話を聞いた。ずっと一緒にいることで、生き方から学ぶことができた。それが今の財産になっている。いまも職場の上司には手が届かないと分かりながらも、学ばせてもらうことが多い。歳をとってきて、私からも学んでほしいことがたくさんある(えらそうかもしれないが)。ずっと話が聞きたいと言ってくれる後輩たちには、時間を惜しまずに話をしている。それが、後輩のためだけではなく、自分のためにもなっていることが実感できているから。今の私にできることはそれ。聞きたい人には何でも答えるから(私にできることだけ)、どんどん聞いて。

 うまくいっている人を「失敗しちゃえばいいのに」なんて喜べなかったりするのは残念なこと。相手ではなく、自分の心にわだかまりがあるのかもしれません。「応援できる自分でありたい」「応援してもらえる自分でありたい」と思うことが、心の器を広げて、人との関係をさらりと心地いいものにしてくれるのです。

41 小さな親切をちょこちょこする (p.106~107)

 時間がなく、忙しい自分と勝手に思い込んでいて、親切をする「心の余裕」がなくなっている自分に気がついた。できる人は、しっかり人の話を聞いてくれる。一通りいろんな人の困りごとに対処して、話も聞いて、それから自分の仕事に集中して取り掛かっている。話しかけても煩がらない。余裕があるから、話しかけやすい。バタバタしている人はイライラしていることが多いので、話しかけにくい。小さな親切が習慣になるくらい、心に余裕を持ちたい。それには、まず時間の余裕だ。

 親切上手な人は、「なにかできないかな?」と考えるクセのある人でもあります。“ヘルパーズハイ“「一日一親切」

44 正しいことを言うときほど控えめに (p.112~113)

 自分の主張を受け入れてほしいために、つい声を荒げて上から言ってしまうことがある。優しくわかるように伝えたいものだ。

 正しいと思うことほど、あえて“下から目線“の感覚で控えめに言ったほうが、相手は素直に聞けるはずです。「私の勘違いかもしれませんけど、〜じゃないかな」などと言ってくれる人には救われます。正しいことを言う時は、相手を傷つけやすいものだとわかっておきましょう。賢い人は、「正しさ」よりも「やさしさ」を選ぶのです。

45 自信のあることほど自己アピールしない (p.114~115)

 これは耳が痛い。自慢話ばかりしている自分がいる。「謙虚」になります。

 人に対抗するのではない、自分自身に挑戦していきましょう。どんな人からでも学ぶ姿勢、感謝する姿勢を持ち続けましょう。自信と謙虚さは裏表。謙虚さを忘れずにいると、自信が積み重なります。

笑顔を心がけるだけで、幸せがやってくる。Chapter 1

いつも機嫌がいい人の小さな習慣〜仕事も人間関係もうまくいく88のヒント 有川真由美著 毎日新聞出版

 自己啓発の著書を読むと肯かされることが多いが、今回もたくさんの「なるほど」があった。毎回同じことを言われている場合もあるが、発見も多かった。同じことは身にしみるまで心の底に叩き込んでおきたいなと思う。

 88のヒントがある。今回だけでは書ききれないので、何回かに分けて自分の気づきと交えながら、書いていきたい。

 数字の横は著者のヒント。その下は私の気づき。その下は著書からの引用。

 1 幸せだから笑顔になるのではなく、笑顔だから幸せがやってくるのです (p.22~23)

 ニコニコしていると、すぐに嫌なことが降りかかってきて、不機嫌になり表情も暗くなることがたくさんあったため、努めて笑顔でいることをやめていたが、それがいけなかった。口角を上げるだけでも幸福物質の「セロトニン」が増えることがわかっているので、科学的にも証明されている。笑顔→幸福→笑顔→幸福というポジティブな連鎖に入る。最近心掛けている。

 2 挨拶をするときは、相手に体ごと向ける (p.24~25)

 朝の「おはようございます。」のラッシュの時は、特にやっていない。通りすがりに声をかけられたりすると、肩越しに挨拶する時もあるし、ましてや、目など見ていない。挨拶が一番のコミュニケーションの方法であるのに、その人と良い関係を作る最良の方法であるのに、「私はなにをやっているのか」と、反省してしまった。

 3 身近にいる人ほど「ありがとう」を言う(p.26~27)

 身近にいる人は、家族や仕事場の仲間である。職場の仲間にはどんな小さなことでもありがとうと感謝を伝えているつもりである。しかし、家族には言う回数が少ないかもしれない。いざと言うとき、病気になったり、困ったことが起こったとき、一番頼りになるのは家族であるのに、家族に一番の感謝を伝えないと。

 「『ありがとう』は、相手に感謝の気持ちを伝えるための言葉でもありますが、自分自身の心をきれいにしておくための”おまじない”でもあります。」

7 いつもと違うことをしてみる (p.34~35)

 少し自閉的なところがある私は、毎日同じことを同じ時間に同じメニューですることが好きだ。好きというか、そのパターンでないと気が済まない。同じパターンでしないとソワソワして落ち着かない。しかし、「いつもと違うこと」を心掛けてするべきであるとのこと。ワクワクした生活を送るために行うべきである。

 「『いつもと違うことをすること」の効果は、今いる場所の価値に気づくこと、自分の世界を広げること。

8 「腹八分目」を心がける (p.36~37)

 私は血糖値が上がるのが遅いせいか、満腹を感じるまでに時間がかかる。「よく食べた。」と感じる頃には120%くらい食べ終わっている。お酒もよく似た傾向があり、「今日はいつもよりたくさん飲んだ。」と感じる頃には、ベロベロになっている。「こんなくらいではちょっと足らないな。」と思うくらいでやめるのがちょうどいい。私はもっと控えないと。腹七分目くらいにしよう。

 「『腹八分目』とは、苦しさや罪悪感がない食事のこと。」

10 感動を思い切り表現する (p.40~41)

 「すごい。」と思っているのに、それを表現しない。心の奥底では、「羨ましい。自分もそうなりたい(したい)」という妬みが隠れているのかもしれない。素直に素晴らしいものを素晴らしいと声高に言いたい。これもそう心がけることが大切なのだと思う。

 “感動上手”な人になるには、① 感動をどんどん言葉にすること、 ② 笑顔や驚きなど表現を豊かにすること、 ③ 手振りを加えること、の3つをお勧めします。

11 意識して「ゆっくりと丁寧に」動く (p.42~43)

 私はお金で時間を買っている。毎日膨大なルーティーンがあり、それをこなすのにバタバタもがいている。一つ一つのクォリティはどうでもよく、こなせばいいという感じになってしまっている。もっと一つ一つ丁寧にやりたい。じっくりゆっくり楽しさを感じながらすると、毎日が充実するだろうと思う。時間に余裕がないから、遅いと腹が立つし、心の余裕までなくなってしまう。

 「私は雑に動いているかも」と思う人は、まずは1週間、「ゆっくり丁寧に」を心がけてみてください。さまざまな変化がるのを実感するはずです。

14 エレベーターやレジ待ちで「お先にどうぞ」(p.48~49)

これも上段と同じ。いつも時間に余裕がないから、心の余裕が生まれず、「お先にどうぞ」が言えない。車でも店舗に入りたい右折車両に譲ることができない。信号待ちの列に入りたそうにしている車両を入れることができない。むしろ、そんな人に対して、「信じられない。常識知らず。」と罵りの言葉を心の中で叫んでしまう。常識知らずは私の方だ。

 「譲れるときはゆずる」を繰り返していると、たとえ感謝されなくても、自分の中に小さな誇りが残ります。譲れる人は、かっこよく、余裕があるように見えます。

18 だれも見ていないところでところで、いいことをする (p.56~57)

 「トイレのスリッパをいつも揃えてから出る。」ことくらいしかしていない。「神様はいつも自分を見ている。」と信じているので、人前だろうがそうでなかろうが、良い行いをすれば、いつか自分に良いことが訪れると思っている。もっともっと心がけてやってみよう。

19 自分を褒める (p.58~59)

 私にとって、永遠のテーマである。私は私に「ダメ出し」しかしない傾向にある。いろんなことをしているし、業績も上げているのに、そこには自分の目は向けられず、失敗にしかフォーカスしていかない。もっと日常の小さなことに目を向ければ、自分のため、家族のため、友人のため、職場のために頑張っていることもあるはずなのに、そこには目を瞑ってしまいがちである。最近、25年続けている「5行日記」に、「楽しいこと」、「自分を褒めること」、「来年忘れてはいけないこと」の内容を中心に書いている。悪いことを書くと、脳で上書き更新されてしまい、ネガティブな記憶になってしまうとのこと。日記に書いて、日々の自分の行いにおいて、もっと自分を褒めようと思う。

 自分で褒めているので、人に褒められなくても大丈夫。傷ついても立ち直りが早い。自然と自分に褒められる振る舞いをするようになる。他人のいいところも見えてくる。自分を褒めていると、どんどん自分が好きになってきます。(自分が好きになれば自分を大切にできる→他人も大切にできる)

1度では書ききれないので、各チャプターごとに更新することにする。

「単語はどうすれば覚えられるの?」の質問に答えました。

 英単語を覚えるというのは難しいことである。

 どうすれば暗記できるのか?永遠の課題であるような気がする。

 私も苦労したが、受験勉強における英語の勉強をやめてからは、かなり楽ができるようになった。それは、ただ本を眺めて、字を見て意味を覚えるという「みんながやっている」「典型的な悪しき」やり方をやめてからである。2つの方法を行なっている。

 一つ目は、CDを聞いて発音を確認しながら、口で発話して、字を見て意味を覚える。さらに、単語をできるだけたくさん空書きする。時間があれば一度だけノートにペンや鉛筆で書いてみる。という方法である。

 二つ目は、長文を読んでいる最中に出会う単語と仲良くする方法である。まず、辞書を使わずに全文を読み概要をつかむ。次に、わからない単語を調べる。自分なりの単語帳を作ることが大切である。意外に、わからなくて調べる単語は、いつも同じであることが多い。単語帳に単語を追加しようとして、これは何回も調べている単語であることがわかる。自分にとって、覚えやすい単語と覚えにくい単語がある。その覚えにくい単語を早くつかむことである。逆にいうと、その「自分にとって覚えにくい単語」だけ覚えれば良いのである。従って、その不得意な単語は何かを早くつかむべきである。

 教え子にはもう少し簡単な言い回しで伝えた。彼はなにごとにも前向きで取り組む生徒である。今回の質問も高校の臨時休校中に是非やりたいということで、少し長めではあるが回答した。単語の覚え方について再確認させてくれるいい質問である、いいメールだったと思う。

ICT機器を駆使しながらも、英語でのコミュニケーションを重視した授業を心がけています。

「教育家庭新聞」12月3日号より

 2019年12月に「教育家庭新聞」より取材されたことがある。東京書籍New HORIZONのデジタル教科書(指導者用)を使って日頃授業を進めているため、その取り組み状況を取材したいとのことだった。勤務校は学校長の方針もありICTに非常に力を入れている。各教室に大型テレビがありほとんどの教員がデジタル教科書または自作のPPTなどを使用して授業を行なっている。

 私の英語の授業は、大型テレビ、デジタル教科書、CDデッキ、書画カメラ(携帯用の小さいもの)、iPadを使っている。

 下には取材された時の記事が同新聞社のHPに紹介されていたので、アップしておいた。 

記事にもあるように、外国籍の子どもたちがほぼ半数いるため、教材の提示には大型テレビが欠かせない。「教科書のどこをやっているのか確認させる」「問題演習の答えの提示を拡大して見せる」「日本語で視写する際に援助できる」「絵や写真などを拡大して見せる」「映像を提示し学習内容を深めさせる」など、非常に効果的である。しかしながら、それは外国籍生徒へ向けてのみではなく、日本人の生徒へもわかりやすい授業運営となっている。ICT機器を利用することは、授業のUD化ということに対しても非常に有効である。

 ただ、ICT機器を多用すればいい授業ができるというわけではない。ICT機器は道具であり授業を運営していく上で、一つの手段である。授業ではICT機器がメインのソースではない。

 私の授業においても、コミュニケーション活動を中心とする「表現活動」に一番力を入れている。「教員の話を聞く」「生徒同士がお互いの想いを伝え合う」「自分の言いたいことを相手がわかりやすいように伝える」など、これらの活動はICTを使っても難しい。人と人が伝え合うということが授業の源流になっているという基本原則は崩さないようにしている。ただ、ICTを補助として使いながら伝えることは、「相手がわかりやすいように話をする」という観点ではとても大切なことであるということは忘れてはいけない。

 新出単語の提示はずっとデジタル教科書を使用して行なっていたが、定着が悪いので従来の厚紙での提示に変えようと思っている。デジタルでするとさまざまな提示の仕方(ランダムに提示やスピードを変えて提示)があるにもかかわらず、冗長になってしまう。授業者のやり方がまずいのかもしれないが、子どもたちの表情からもあまりよくない感じがする。このように、一見便利には見える機能であるが、デジタルではなくマニュアルの方がいいものもあるので、学年末のアンケートなどで検証しながら、どちらにするか考えている。

 

monthsは「マンツ」と発音するということがわかりました。

 英語教育2020年1月号QUESTION BOX 40. (pp.76〜78)、大阪府中学校教員の質問に桃山学院大学教授 南條健助先生が答えている。

 質問の内容は「monthsは発音しにくいため、「マンツ」と発音してよいと教えている。」がよいかということ。

 恥ずかしながら、-thsの発音は/θ/と/s/を半分ずつ発音すると習った気がしたので、「スス」という発音を一音素ですると指導してきた。しかし、南條先生の答えは、

 「monthsは「マンツ」のように発音してよいという指導法は適切であり、望ましいと言えるでしょう(後略)」だった。さらに、month’sとmonths’も「マンツ」でよいとのこと。/θ/が/t/に置き換えられることがあると中世の学者が答えていると先生は述べている。従って、/mΛnts/「マンツ」という発音になるらしい。

 目から鱗で、びっくりした。三重県で中心的に活躍している3名の若手英語教員が集まることがあったので聞いてみたら、3人中2人は知らなかった。そこで、「Walking Dead」には、何度も”deaths”が出てくるので、注意して聴いたいたら、確かに、/dets/と発音されていたような気がした。(発音記号の/e/は本当はこの記号ではないが、表示させることができないのでご勘弁を)

 自分の勉強不足を反省するためにも、あえてこの記事を投稿してみた。

セミコロンの使い方が少しわかりました。

 大修館書店「英語教育2020年3月号」授業に生かせる基礎英語講座part 3 英文ルール総点検12「セミコロン」(翻訳者・翻訳講師 深井裕美子)を読んで

 セミコロン「;」の使い方は本当に難しい。実際に、英語で論文を書くときも使った覚えがない。というか、使えない。深井さんが丁寧にかつ的確にまとめているので、要約をアップしてみた。

 セミコロンの使い方は大まかに3つある。

 1️⃣ 2つの独立した節を緩やかにつないでいる

   I hate coffee; I love tea.

   この種のセミコロンは等位接続詞 (for, and, nor, but, or, yet, so) に置き換えることができるので,

   I hate coffee but I love tea.

と読み替えることができる。

 2️⃣ 第2文が接続副詞で始まる時に使われている

   I have coffee; however, I had no other choice.

However, therefore, otherwise, nevertheless, consequently, henceが接続副詞にあたり,通常はその後にカンマが置かれる。

 3️⃣ 複雑な列挙の際に使われている

The students came from Tokyo, Japan; Paris, France; Bonn, Germany; and Rome, Italy.

Tokyo, Japanが一つの括りになっているので,【;】で並列にして,最後はandでつないでいる。【 ,】だけでつなごうとすると,並列にしても意味がわからなくなる。

デジタル世代を生き抜くには、隙間時間の活用、IT機器への精通、デジタルコンテンツの活用が必須であることがわかりました。

 堀江貴文著「理不尽に逆らえ。〜真の自由を手に入れる生き方」ポプラ新書を読んで。

 Youtubeでもたくさんの番組をアップしている堀江貴文さん。私はTwitterをやっていないのであまりよくわからないが、堀江さんは的確なコメントをたくさんアップしている。よく炎上するらしいが、もっともなコメントも多い。著書を読んで、デジタル世代で生き抜くにはどうすればよいか、またタイトルにもある理不尽さに逆らって、本当に自分らしく生きるにはどのような点に気をつければよいかわかった。

 次には、著書の引用と自分のコメント。

 「(なぜか意味不明なマウントをとってくる人に対して)別に普段は適当にスルーしていればいいと思うが、あまりにしつこかったり、どうしても許せないことを言われたりしたら、時には理路整然とキレルことも必要だ。別にパフォーマンスだっていい。キレルと、心のもやもやがスッキリして気持ちがいい。1回ロジカルにキレれば、次からあなたの人生を邪魔されることはなくなるはずだ。」

 私は普段我慢強い方であるが、我慢が多い分、キレると、我を忘れて怒ってしまう。そんなところがまずいようで、その後引かれてしまうことがある。また、論理的に話すことがとても苦手なので、ロジカルにキレることができない。そうなりたいとは思っているが。

 「仕事においても成果よりも、残業をどれくらいこなしたかということが武勇伝になるなど、『頑張り』が評価されやすい傾向がある。」「学校では宿題でドリルとかをやらされるが、センスのある奴はあんな単純作業をする必要はないのだ。だが、テストの点だけ良くても、練習や努力が必要だと思い込んでいる教師は納得しない。」

 いつもここで立ち止まってしまう。「夜遅くまで残っている人を重宝するこの悪しき風習をなんとか変えたい。「仕事が遅いだけ」だと思う。「家に帰ってもやることがないからだ」と思う。「上司に働いている姿を印象付けるためだけに、就業時間はだらだら働いて、故意に勤務時間が終わってから仕事を始める」のだと思う。「ワークライフバランスを重視する時代」でしょ。「働き方改革を実践する」んでしょ。しっかりしましょう。それにしても、私たちは成果も大切だが、過程の方がもっと大切と習ってきたし、今は子どもたちにそう言い聞かせている。しかしながら、生き残るには必死にもがかなければならない時代に生きている子どもたちに、「頑張りさえすれば結果は出なくても仕方がない」とは言えなくなってきているのも事実だ。

 「ニュースを受け取る側も、内容が極端だなと思ったら、恣意的に作られた情報では無いかと疑い、SNSなどで本人や周辺のコメントを確認するクセをつけたほうがいい。」

 フェイクニュースに操られないようにしなければならないなと思う。興味を引くニュースは別の2〜3のサイトで確認するべき。

 「面倒なことこそコスパがよく、成功への最短距離の道なのだ。」

 面倒なことや一見無駄なこと、くだらないことでもやる価値はあると思う。現在も新型コロナ感染拡大防止のために臨時休校になっているが、学力保障のための授業ビデオを制作するとともに、ペーパーで配付できないので学年通信をビデオレターで作っている。内容はとてもくだらないが、保護者や生徒はとても喜んでくれている。癒しになるのだとか。「そんなことがどんな役に立つのか?」わからなくても相手の笑顔が思い浮かべられるようなことなら、一見面倒でも、無駄でも、やるべきではないかと考える。

 「人生は有限なのだから、何より大事なのは『自分の時間』である。だから、僕はどうすれば時間を有効に使えるかということを常に考え生きている。」「僕は『隙間時間』があると気づけば、すかさず…」

 私は何より「自分の時間」を大切にする。趣味がたくさんあるということもあるが、1日の中で誰にも邪魔されない時間がほしい。さらに、3分でも時間があれば何かしている。ボーッとする時間は意図的に設けているが、それ以外では少しも時間は無駄にはしたくない。細かい隙間時間を合わせれば、結構大きな仕事でも終えることができるし、本でも文庫本1冊くらいなら読んでしまうことができる。

 SpeechNews

 「だから、新しいものの良さを伝えるには、『標準形』ではなく『理想形』を見せて説得するべきなのだ。

 これは特別支援教育の師匠である村上公也先生からも教えていただいたことである。「いいものを見せると、やりたくなる。」

 「これからビジネスを始めようとするなら、動画は絶対に外せない要素となる。おいも若きも個人も法人も、スマホでささっと動画制作を学び、すぐにYouTubeのチャンネルを開設すべきだ。」

 動画編集がこんなにおもしろいとは思わなかった。時間もかからないし、簡単にいろんな機能を使いこなせるようになり、思い通りの作品に仕上げることができる。また、動画編集の需要がそんなにあるとは知らなかった。

 「仕事のできる人は、その判断のスピードが圧倒的に早いのだ。LINEの返信が遅い人は、そういう判断のスピードも遅い傾向があると思う。ストレスもたまるし、信用できない。だから、僕は返信の早い人を信用するし、仕事したいと思う。」

 帰宅すると携帯を置いてほとんど出ないので、強く反省した。

 「では、どうしてみんなお金のことばかり考えているかというと、お金に頼り過ぎているからだ。お金に頼るべきではなく、人間ならば人に頼るべきだ。」「人に助けてもらうことは別に悪いことではない。今がつらくきつい時、そばに頼れる人がいるのだったら大いに頼ればいいのだ。そして、いつか自分が頼られたときに、誰かを助けてあげればいい。これからの時代、大切なのは『生きがい』だ。」「いずれにせよ好きな人生を選ぶだけだ。『理不尽さ』せいにしないで、自分の意思で現状を変えていくしかないのだから。」

 「イライラしないで楽しく最高の結果を生み出すことができるようになる。好きな人とだけ生きていく。理不尽な怒りを生まない、そんな人生を送ることができる時代なのだ。」                     

 とにかく好きに生きることだな。やりたくないことはやらないくてもいい。その代わり自分にできることをしっかり見つめて、やれるようにならなければいけない。もっと時代に即したことを見て、流れをつかみ、波に乗っていくことが大切だ。

音韻認識を高めるトレーニングをYoutubeにアップしました。

 マーガレット・コームリーが書いた「LD児の英語指導 ヒッキーの多感覚学習法」で提唱されている「多感覚学習法」の手法を用いて、「音素カード」を使用しながら、音韻認識を高める取り組みを実践している。特に、初学者(小学校6年生や中学校1年生)中心に行っている。

 この本に紹介されている取り組みは、英語のネイティブスピーカーでLDの子どもたちへの指導方法であるが、EFL環境下での英語初学者や英語に困り感を持つ子どもたちへの指導にも応用できるのではないかと実践したことがある。

https://www.eiken.or.jp/center_for_research/pdf/bulletin/vol26/vol_26_p68 p82.pdfhttps://www.eiken.or.jp/center_for_research/pdf/bulletin/vol26/vol_26_p68-p82.pdf

 結果としてはかなり効果が認められて、対象生徒も意欲を持って英語学習に取り組めるようになった。英語が苦手な生徒の多くは、文字と音の一致ができない。それを克服するために早い段階から音素カードを導入して指導している。勤務校で私は1年生を担当していないものの、担当教諭がこの取り組みを進めるということで、自宅でもできるようにYoutubeにアップしてみた。

 字幕を出しみると、あまり適切に発音を表示してくれない。大きな声を出そうとするあまり(マイクを使用していないため)発音が疎かになっているのかもしれない。さて、読み方を押さえたところで、練習できるような動画もアップしておいた。91枚目の最後のカードまで行けなかったところが反省点。

 勤務校の3年生はこのトレーニングを1年生の時に毎時間短時間学習で10分ほど取り組んだところ、英単語を見ても、音素で分け、その音素を発音し、さらに音素同士をブレンディングし、発音することができる生徒が80%以上いる(調査したわけではないので正確な数は不明だが、実感として)。

 今年度の1年生にもぜひ継続して取り組んだもらいたい。

曖昧性に耐えることが英語を粘り強く聴こうとする態度を養うことにつながることがわかりました。

「開始直前 小学校英語のスタートにこう備えるーONE TEAMで進める小中連携【加藤拓由 岐阜聖徳学園大学准教授】〜英語教育2020年2月号(大修館書店)を読んで

 私は週に2時間(昨年度は週4時間)小学校で専科の先生と授業をさせていただいている。稀に、「ALL ENGLISHで授業を進めても子どもが理解できていなければ意味がない。」と授業の参観者からご批判をいただくことがある。ある意味では、「そうかもしれない。」と思うこともあるが、他方、簡単な単語を使用し身振り手振りも加えながら、ゆっくり発話しているので、理解可能な英語であるという自負もある。

 もう一つ、ALL ENGLISHで授業を行う大切な理由がある。それが、「曖昧性に耐えながら粘り強く英語を聞こうとする態度を養うことである。」どれだけ深く英語を学ぼうとも会話全ての内容を理解することは難しい。一つ一つの単語をキャッチしようとするがばかりに、会話の内容全体をつかむことが難しくなってしまうことがある。「何を言おうとしているのだろう?」「こんな内容かもしれない。」と推測しながら聞くことで、内容を捉える力がついていくと考える。特に、小学生のような初学者には必要な態度ではないかと思われる。

 加藤先生は、記事の中で、次のように書かれている。

 「小学校では児童に言語材料を提示する際に、場面や状況を工夫し、音声情報に加え視覚情報を効果的に活用しながら、児童に推測して聞かせるようにします。例えば、教科書の絵を見てListenの問題に答える際にも、小学校の先生は、絵に関して英語で簡単なやりとりをします。“What animal can you see? Can you see a cat?Oh,do you like cats,Tomoko?“ などと教科書の活動に入る前に,児童とやりとりをし,レディネスを十分に高めておきます。推測しながら聞く経験を重ねることで,小学生でも,曖昧性に耐えながらまとまった英語を粘り強く聴こうとする態度が育ちます。」

 このことは,中学校英語でも同じことが言える。ALL ENGLISHで授業を進めるなど,たくさんの英語のシャワーを浴びせることで,多量のInputから少なからずIntakeさせ,受容できる英語や発信できる英語を増やそうとする目的で指導する。しかし,Inputの時点で,曖昧性に耐えられず粘り強く聴こうとする態度が備わっていないと(わからなくても、わかろうとして聞く努力を続けないと)、受容や発信できる英語は増えていかない。

 この「粘り強さ」については、新学習指導要領での評価規準における「主体的に学ぶ態度」で評価されるhttp://misakiayuna.com/2020/02/11/revised-cs/ので、これからはしっかりと養っていかなければならない態度の一つである。