笑顔を心がけるだけで、幸せがやってくる Chapter 6

いつも機嫌がいい人の小さな習慣〜仕事も人間関係もうまくいく88のヒント 有川真由美著 毎日新聞出版

 76 生活の優先事項を3つ以内に絞る (pp.182~183)

 私の連れ合いを見ていていつもそう思う。忙しく、あれもこれもやりたいとバタバタ動いている私は、いつも時間や強制力や自分のエゴに縛られ、あまり幸せそうではない。連れ合いは、のんびりして、好きなことしかやらない、というか、好きなことしかやらないように見えるが、毎日楽しいと言っている。何が違うのか。「自分が本当にしたいことが何なのか、わかっている。」それに比べて、私はやらなくてもいいことまでやっているのかもしれない。思い切って、スパッといろんなことをやめてしまってもいいかもしれない。すると、本当に、「自分は何がしたいのか、優先すべきことは何なのか」が見えてくる。

 あれもこれもと、あきらめない姿勢は、一見パワフルに見えますが、現実は、どれも中途半端で不満が残り、疲れてしまうはずです。なにより、ほんとうに大切なことが分からなくなってしまうのです。優先事項を3つ以内に絞って、私たちが「やらなきゃいけない」と思っていることのほとんどは、実は「やらなくてもいいこと」なのです。「自分は何を大切に生きるのか?」自分の大切なものをちゃんと理解している人は、幸せで魅力的に見えます。優先事項を絞る習慣で、人生の時間を大切にできるようになるのです。

78 「時間がない」と言わない (pp.186~187)

 朝の時間さえ自分の生活リズムの中に入れ込めば、時間がないことはない。若い頃の私は、朝起きて身支度をして朝ごはんを食べてすぐに仕事に行っていた。起きてから30分くらいで出勤していた。職場についてもまだ目覚めておらず、ボーッとしていた。今は4時半に起きるようにして、家事、トレーニング、勉強、読書などをしてから、6時半に自転車で職場へ出かけるようにしている。1時間前には職場について仕事をする。朝の時間はほんとうに貴重である。早く起きる分、早く寝る。苦手なことをスモールステップでやったり、このブログを書いたり、朝の2時間は私にとってほんとうに貴重な時間である。その時間を有効に使うようになってから、仕事の段取りをしっかりつけ、休暇も調整し、遊びや自分の時間に当てられるようになった。それまでの私は、休暇があっても、「何か仕事が入るといけないから空けておこう」とか、真面目に仕事に向き合う人のようなフリをして、実は自分のために時間を使えない臆病な人だった。今は「『時間がない』とは言っていない。」

 「これはしたい!」「この人に会いたい!」そんな経験は、一生の財産になると思うのです。忙しい人をよく観察すると、そんな人に限って、ちゃっかり遊んでいたり、しっかり勉強を続けていたり、じっくり何かに取り組んでいたりする。「限られた時間でも、できる方法はある」と時間の使い方に注力している。限られた時間で効率的な方法を編み出している。

80 15分、余裕をもって行動する(pp.190~191)

 目の前に迫った時間に対処することが苦手である。ギリギリまで時間に縛られて、というより、自分で自分を縛ってしまって、約束の時間ギリギリになることがある。ギリギリになると心の余裕がなくなり、イライラしたりミスを連発したり、忘れ物や用意の不備などに対処できない。嫌な気持ちで新しいことに対することになる。結局、「時間の余裕が心の余裕」なのである。ある程度離れたところには、30分前に到着して飲み物で飲みながら読書でもして待っていたいものである。近いところでも15分前にはその場所にいて、ゆっくり待っていたいものである。

 ご機嫌な自分、優しさ、幸せ、そんな快適的な心の状態を遠ざけているものの一つが「時間の余裕のなさ」です。時間に余裕を持てば、気持ちにもずいぶん余裕ができます。余裕のある人の周りには、自然に人が集まってきます。「速く行動する」ではなく、「早めに行動すること」「早めに行動したら気分がいい!」「早めにできた私って偉い!」と自分を大いに褒めながら自信をつけて、早めの行動の習慣をなじませていきましょう。

87 だれかのために時間を使う(pp.204~205)

ほんとうにお世話になっている、家族のために、ほんとうに応援したい人のために、見返りを期待しない、喜んでくれるための、サポートや援助をしていきたい。

 男はよく「家族のために毎日頑張っている」なんて恩着せがましくいうけど。「だれかが喜んでくれることが自分の幸せ」「あの人の喜ぶ顔が見たい」は自分を育ててくれます。

88 「与えられた人生の時間」を意識する (pp.206~207)

 日常がつまらなかったり、苦しかったりすると、早く時間が経過しないかなと思ってしまうことが多い。余命宣告されたりすると、きっと残りの時間は有効に使おうともがき苦しむことになると思う。私は与えられた人生の時間の大切さがわかっていない。どんなに苦しいことがあっても、今生きている時間を大切に楽しく使おうと考えることにする。そのためには、まず「笑顔」だろうな。

(著者の大切な友人が、余命宣告をされた後、好きなことをしてくださいと言われ、)「そんなこと、いまさら言われなくても、ずっとやってきたあたりまえのことよね」と笑った。持ち物はきれいに処分して去っていきました。「いまの幸せな時間」「与えられた時間」を意識する習慣のある人、まったく意識していない人では、時間の過ごし方はまったく変わってきます。「時間には限りがある」とわかっている人は強い。

 時間に余裕をもって、笑顔で、自分にとって大切なことを優先して、大切な人のために、毎日楽しく過ごします。