「OECD Education 2030 プロジェクトが描く教育の未来 エージェンシー、資質・能力とカリキュラム」白井俊

「OECDEducational2030 プロジェクトが描く 教育の未来 エージェンシー、資質・能力とカリキュラム」 白井俊(文部科学省初等中等教育局)ミネルヴァ書房

とても難しかったけど、おもしろかった。これから教育はどう変革していくのか、よくわかった。エージェンシーを発揮しながら、学校運営に携わっていければいいなと常に考えている。毎日の授業で生徒にどう力をつけていくか。エージェンシーを発揮し、自分のことだけ考えるのではなく常に周りの教師にも目を配り、同僚制を発揮し、子どもたちの興味関心発達段階も十分考慮し、それが学習到達度に達し、ひいては学校目標に到達するようにやっていきたい。年長者としてモデルになれるように努力していきたい。

ここからは、自分のメモ。

DeSeCo(Definitions and Selections of Competencies:コンピテンシーの定義と選択

DeSeCoでは、コンピテンスについて、以下のように定義している。”the ability to successfully meet complex demands in a particular context through the mobilization of knowledge, (cognitive, meta cognitive, sociology-emotional and practical) skills, attitudes and values”(知識や〔認知的、メタ認知的、社会・情動的、実用的な〕スキル、態度及び価値観を結集することを通じて、特定の文脈における複雑な要求に適切に対応していく能力

VUCA(volatile, uncertain, complex, ambiguous)(予測困難で不確実、複雑で曖昧な時代)

究極的に人々が心身ともに幸せな状態(ウェルビーイング)を作り出すことへと移行している

エージェンシーは、「変化を起こすために、自分で目標を設定し、振り返り、責任を持って行動する能力(the capacity to set a goal, reflect and act responsibly to effect change)(OECD, 2019)エージェンシーは多様な能力の集合であり、例えば、「結果を予測すること(目標を設定すること)」、「自らの目標達成に向けて計画すること」、「自分が使える能力や機会を評価・振り返ること、自分をモニタリングすること」「逆境を克服すること」自分達が実現したい未来を、そもそも自分で考えて、目標を設定し、そのために必要な変化を実現するために行動に移していくこと、コンセプト・ノートにおいても、エージェンシーとは、「誰かの行動の結果を受け止めることよりも自分で行動することである。形作られるのを待つよりも、自分で形作ることである。誰かが決めたり選んだことを受け入れることよりも、自分で作ったりしたり、選択することである。」

責任(responsibility):生徒が、その属する社会に対して責任を負うこと、また、そのことを自覚していること「目的意識を持ち、自ら振り返ることができる責任あるエージェンシーにならなければならない。」(OECD, 2017b)

生徒がエージェンシーを発揮すればするほど、教師には、それを受け止めるだけの一層高い専門性が要求されるのであり、そうした力を備えた教師に対する需要がますます高まってくる(OECD, 2017b)

エージェンシーとは、自分だけの考えに陥られないようにしたり、自らなお行動を社会手形な規範に照らして律するなど、「責任」ある行動につながってくる。額秋雨することができるもの(learnable)であるし、変えることができるもの(malleable)であることにも留意したい。

メタ認知とは、学習内容や学習方法について、積極的に関わっているということである。エージェンシーを育むことは、家族や仲間、教師との時間をかけた相互のやり取りを含む相関的なプロセスであり、一生涯を通じて継続し、また発達していくもの。

厳しい状況にいる生徒がエージェンシーを発揮できるよう、きちんと支援していくことが教育の役割

共同エージェンシーは、まさに他者との関係の中で成長していくことであり、コンセプト・ノートにおいても、「親や教師、コミュニティ、生徒同士の相互作用的、相互に支援し合うような関係性であって、共通の目標に向かう生徒の成長を支えるもの」とされており、「教師や生徒が、教えたり学んだりする過程において共同制作者となった時」に生じる者とされている(OECD, 2019)。教師と生徒が、お互いに教えたり学んだりするプロセスを、一緒に作っていく関係性が重要になる。授業のあり方を一方的に決めるのではなく、教師と生徒が一緒に考え、作り上げていくというプロセスが重要。

resilience(レジリエンス(粘り強さ))

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