英文学者がつぶやく「英語と英国文化をめぐる無駄話」

英文学者がつぶやく「英語と英国文化をめぐる無駄話」安藤聡 平凡社

定期的に会って(と言っても3ヶ月に1回くらい)情報交換をしている英語の先生(現在は教育委員会にお勤め)に、いただいた本。とてもおもしろくて、それでもサッと読まないで、じっくり考えながらメモしながら読んだ。

↓は明治学院大学の学生の書いた書評(西宮希十花さん(英文4年)、川路楓花(英文4年)さん)

書評【 英文学者がつぶやく 英語と英国文化をめぐる“無駄話”】

英国文化を豆知識で学ぶ

本書は、英文学者である筆者が実際に研究をして得た、ネットで調べても知り得ない英国の豆知識が多く書かれていることがポイントである。

第1章の内容は、英単語について書かれている。次に第2章では、英国ならではの発音、方言について書かれている。

ここまで読むと、汎用性の高い英語の知識というより、イギリス英語という言語を学んでいる感覚になる。と言っても、語学書のような内容ではなく、知っていたら得をする知識である。しかしそれが英国を面白いと思うきっかけとなり、もっと知りたいと思わされるのである。

第3章で英国の土地について、文学作品を取り入れながら英国風景について綴られている。

最終章では、英国文化について書かれている。

ここまで読んだら、もうあなたは英国の虜になっているだろう。何も知識がない状態でも分かるような平易な言葉で書かれているので、英語だけでなく、英国の風景、英国文化についても容易に学ぶことができる。

この本は英国に興味がない人から興味のある人まで万人が楽しめる本であると言える。英国について学ぶのに1歩踏み出す勇気がない人は読むべきだと思う。1度読み始めたら、いつの間にか1冊読み終え、英国の世界に引き込まれているはずである。そしてその頃には、英国へ旅したくなっているだろう。

ここからは、私が気づいたところ、メモしたいところについて

英国、特にイングランドの地名は容易に解読できる。オクスフォードは「牛の浅瀬」、テムズ川の水深が、牛でも歩いて渡れるほどに浅くなっている地域。ケインブリッジなどの◯◯ブリッジは「キャム川に橋がかかっている場所」。マンチェスター、ウインチェスターなど、◯◯チェスターは、城塞を意味するラテン語から来ている。カンタベリーなど、〇〇ベリーは、アングロサクソン語で「城塞」を意味する。ポーツマスなど、◯◯マスは、「mouth」で「河口」を意味する。ウィンブルドンなど、〇〇ドンの「ドン」は「丘陵」を意味する。これらの街はみんな丘陵地帯に位置する。ノッティンガムなど、語尾に「ハム(アム)」が付く場合、homeの古い形で、villageより小さい村を表した。

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